「薄桜鬼」#22【夢幻の薄桜】最初見た時はこの結末、ショックでした。
これの感想UPがまたまたかなり遅れました。
すいません。
今回視聴は早かったんだけど、
一発目見た時は、ええーっとまず愕然としてしまい
気持ちが入らなくて
すぐに感想書く気分になれなかったのよ。
更に今週はバタついてて、ゆっくりと
ブログ記事を書く時間がなかったので、
これは後回しにしてしまいました。
最終回だしね。
今までのこととか、思い出しながら、
本日まったりともう一度22話を見まして
感想UPです。
◆DVD
1巻の画がようやくアマゾンでも出ましたな。
最終回見た後で、この1巻のジャケみると、
あぁ…と思いますねぇ。
すいません。
今回視聴は早かったんだけど、
一発目見た時は、ええーっとまず愕然としてしまい
気持ちが入らなくて
すぐに感想書く気分になれなかったのよ。
更に今週はバタついてて、ゆっくりと
ブログ記事を書く時間がなかったので、
これは後回しにしてしまいました。
最終回だしね。
今までのこととか、思い出しながら、
本日まったりともう一度22話を見まして
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薄桜鬼公式サイトより。
あらすじ 第二十二話 「夢幻の薄桜」
ついに新政府軍が蝦夷地へ上陸する。山中の二股口に陣を構える
土方たちし全勝していたものの、大鳥たちが守る松前口が
水陸から攻撃を受けて敗れたため撤退をせざるを
得なくなってしまう。
明治二年五月十一日、新政府軍による箱館総攻撃の日、
土方と千鶴は----。
明治二年四月。
雪解けを待って新政府軍がついに蝦夷に姿を現した。
乙部に上陸した敵を迎え撃つ為に、
旧幕部軍は箱館の南西松前口に大鳥を、
北西の二股口に土方を司令官として布陣させた。
「いいか、ここが正念場だ」
銃弾は余るほど用意している。
無駄弾になっても構わないから撃ちまくれと
土方が指示する。
「ただ命だけは無駄にするなよ」
はい!と応える皆は、
ヤル気に満ちた良い顔をしています。
「戦が終わったらたらふく酒を
飲ませてやるからな。
その為にもきばってくれよ!」
お、それは頑張らねば。(え)
おー!と拳を上げ、よっしゃと気合入れてる者もいる。
土方はこんな事も言うようになったんですね。
表情も穏やかで、随分雰囲気変わりました。
そんな土方を微笑んで見上げている傍らの千鶴は
もうすっかり妻ですな。
船の甲板に何者かが降りた足音。
ざわめく兵士達に何事かと覗いたのは…黒田ですか。
振り返って黒田を睨むように見ているのは…
「おはん、風間じゃなかか」
おおっ洋装ですよ。
紫のコートがよく似合うよねぇこの人。
「丁度良い。
俺を蝦夷まで乗せていけ」
顔見知りですか。
OP。もう土方以外残ってないのに、こうして彼らを見るのは
やっぱ辛いね。
アイキャッチは角を生やした本来の姿な風間。
アイキャッチは死亡者リストでもありましたので
あぁ風間も死ぬのねーと思いました。
二股口でも戦闘が始まり…
突っ込んで行く滝川隊を援護する指示を出す土方。
勝利を収めたらしく、戦闘後、上機嫌な滝川隊ですが、
「滝川!何勝手なことしてやがる!」
土方の雷が落ちました。
「ヒヤヒヤさせやがって…だが!」
冷や水浴びたような顔してた滝川達が、
「よくやった」
ほっと表情を崩すのが良いね。ふふ。
「土方さんなら、しっかり援護してくれると思ったもんで」
「こいつ…調子に乗るなよ」
連戦連勝で隊は良いムードです。
そんな所に本部から土方へ伝令が来ました。
嫌な予感に土方の顔が厳しくなる。
「千鶴、撤退準備をしろ」
そう指示する土方の表情が辛そうだ。
大鳥たちの松前口が突破されたらしい。
ここは無傷だが退路を断たれれば箱館に戻れなくなる。
早めに撤退せざるを得ないわけですね。
皆頑張っていて士気が上がっていただけに惜しまれます。
と、こんな時にまた土方に発作が起こる。
髪はすぐに白髪へと変わり、土方は胸を押さえて苦しむ。
「俺の身体も…
そろそろガタが来てるようだな。
せめて…もう少し…
持ちこたえてくれると、良いんだが」
そんなこと、千鶴に言っちゃ千鶴が辛いよね。
だけど…羅刹になった時期、
力を使った頻度を考えたら、
土方の寿命もそろそろですよね、マジな話。
ゲームだと羅刹が寿命を延ばす方法が、
半分気休めのようにも思えるけど
あったりするから、希望も持てたけど
アニメではそれ、出てきてないからなぁ。
千鶴は背を向けてさっさと服を脱ぎ、
飲んでくださいと土方に肩を見せる。
「お願いします。私は大丈夫ですから」
土方は泣きそうな顔でそんな千鶴の背を見てる。
そりゃこんなこと…したくないよね。
「すまねえな…」
刀でちょんと薄く斬って、吸い付く土方。
毎度思うけど、やっぱこの行為ってエロいことはエロいよね。
当人達は死活問題ですから真剣そのものだろうけど。
吸われる時に「あっ」と千鶴が反応したりするから余計ね。
土方の髪がみるみる黒くなる。効果覿面ですね。
吸われてる千鶴が、なんだか幸せそうだ。
明治二年五月一日。
二股口から五稜郭に布陣した土方は弁天台場を訪れ
大鳥や島田、新選組隊士達と再会します。
「お久しぶりですっ!土方局長!」
「おー、島田か。無事で何よりだ」
ハッとする島田。
そうでしょうとも。
少し会わぬ間に随分変わったでしょう?この人。
島田の後ろに現れたのは大鳥。
松前口を落とされた件は自分の力が及ばなかったせい、
土方にすまないと謝る。
「あれは兵を分散させたのが
悪かったんだ。
大鳥さんのせいじゃねーよ」
ほんっと丸くなったよね。
大鳥も島田もきょとんとしてますよ。
新しく加わった見国隊もある。
「まだ俺達を見捨てない奴らも居るってことだろ」
前向きですね。うん、それは良いことだ。
仙台藩を脱藩した二関源治氏率いる見国隊400名が
蝦夷に到着したのは4/14日。
ちゃんと史実を加えてますなぁ。
ここで弱音を吐いても始まらない。
見国隊にも加わってもらって
台場と五稜郭に戦力を集中させるべき。
そう告げる土方の表情は、とても落ち着いている。
奥さん持つとこうも変わるものか。
弁天台場はお任せをと島田が拳を握る。
「新選組の掲げた誠の志がある限り、
俺達は土方局長と共に戦い続けます」
それを受けた土方は馬鹿いってるんじゃないと弱り顔。
「台場の指揮官は大鳥さんだってことを忘れるな」
「そっそれはもちろんですが…」
大きな身体の島田が、
叱られた子供みたいな顔になって
笑えました。可愛いなぁ島田。
「いや、今回は僕も誠の旗を掲げるよ。
それなら、なんの問題もないだろ?」
新選組の旗と共に戦えば、
自分達の信じる武士の志は折れずに
戦い続けることが出来る気がすると大鳥は言う。
それを聞いた土方がへへっと笑いました。
「陸軍奉行が縁起を担ぐのか?
しっかりしてくれよ、大鳥さん」
言葉だけ見れば本気で憂いてるようにも見える台詞。
でもその声にはぬくもりがあり、土方の表情も柔らかい。
「弁天台場を頼む」
うって変わったキリリとした顔で、土方は右手を差し出した。
前にシェイクハンドだよと説明しても、
分かってくれなかった男が、自ら握手を求めてますよ。
大鳥も感慨深いものがあったようですね。
ああと頷き、がっちりと土方の手を握り返しました。
それをめっちゃ微笑ましそうに見てる
島田の顔がまた和む。(^_^)こ~んな糸目になってるよ。
千鶴が沈み行く陽をぼんやり眺めている。
表情がやや憂いているのはこの先を思って、ですよね。
そんな彼女に島田が声を掛ける。
互いに元気そうで何よりです。
「それにしてもかつての鬼の副長が
あんなに皆に慕われて…。
土方さんも、変わりましたねぇ」
ほんとにね。
日ごとに緊張が増す中、明治二年五月七日、
海戦が勃発した。
新政府軍の軍艦が、箱館湾に突入し、
旧幕府軍の軍艦は、劣勢に立たされ、
陸軍に賭けるしかなくなった。
五月十日、旧幕府軍兵士達は、
武蔵野楼にて別れの盃を交わした。
土方の机に千鶴がお茶を置く。
土方はそれには応えず
窓の脇に立って外を眺めている。
「仕掛けてくるなら、明日だろうな」
やや間を持って、千鶴がはいと頷く。
「千鶴…ほんとにお前…」
先を言わせず千鶴は声を被せる。
「私は…!土方さんの傍に居ます。
……いさせてください」
しばし見詰め合う二人。
もう…土方も止めれないよね。
ふっと表情を崩す。
「女に言わせてばかりじゃ
カッコ付かねえな」
えっと驚く千鶴の元へ足を進める土方。
「俺が誰より守りたいのはお前だ。
俺は、お前に惚れてるんだろう」
きゃー。
ちゃんと言葉にして言ってくれるとは思わなかったわ。
千鶴、真っ赤になってるぞ。
新選組を率いる務めを終えれば
死んでも構わないと思っていた土方。
けれど、
「生きたいと思う理由が出来た」
「良かった…」
千鶴が涙浮かべて土方を見上げる。
「生きたいと思ってくれて…本当に…」
これには困った顔になる土方。
弱り顔の土方って、なんか可愛いよね。
思わず千鶴を抱きしめましたよ。
そうそう、ここは抱かずにどうするってところ。
「お前は、これからも俺の傍に居ろ。
逃げようとしても放さねえから、覚悟しとけ」
逃げようとする筈もないですけどねぇ…。
そして交わすキス。
この身長差、なかなか絵になりますね。
おめでとう、お二人さん。
五月十一日、まだ夜も明けきらぬ中、
箱館の街は新政府軍から総攻撃を受けた。
弁天台場に立てこもった大鳥、島田、
新選組隊士達は、背後から攻め込まれ、
完全に孤立した。
土方は弁天台場の援護に向かう為
馬を走らせる。
千鶴も当然同行です。
馬も土方と二ケツですか。
もう一心同体ですね。
馬上で弾を受けて落馬する所も
史実に合わせてきましたね。
実際はここでしばし指揮を取る中、
銃弾が腹部貫通し、落馬して即死されたとか。
このシーンは他のアニメでも見たなぁ。
「いろはにほへと」の時は馬上じゃなかった記憶だが。
土方を肩に担いで周囲の林へと運ぶ千鶴。
止血をする為、シャツのボタンを外すけど
じわじわと血の滲むスピードが速い。
千鶴の焦燥が伝わってくるよ。
「土方さん!土方さん!
聞こえてますか?」
「…あぁ…聞こえてる」
土方はちょっとうざそうですが、仕方ないよ。
声掛けて返事を確認しないと怖いんだよね?
このまま息絶えてしまうのではないか…と。
「大丈夫です。島田さん達なら
そう簡単にやられたりしません。
ちゃんと待っていてくれると思います」
余分な事でも喋って意識を向けさせてないとと思うよね。
「当たり前だ…新選組の名は…伊達じゃねえさ」
三木眞さん…苦しそうな声、上手いよなぁ…。
大好きだった、あの"狙い撃つ"人の事も、
思い出すじゃないか。
止血の為、胴に巻いた布が、
どんどん滲む血で早くも赤く染まって行く。
「土方さん!…土方さんっ聞こえてますか!?
土方さんっ!!!」
千鶴、必死だな。
「わめくな…聞こえてる…」
でも土方、もう眼も開いてられない感じじゃないの。
出血は止まらず、布に容赦なく広がっていき
千鶴は恐怖に囚われる。
-どうしよう…!
どうしよう…!
このままじゃ土方さんがっ!!
千鶴は自分の腕に刀で傷をつけ、
流れ出た血を口に含んだ。
-私が絶対!死なせはしない!
うん、こういう時は、強くならねばね。
泣いてる場合じゃない、うろたえてる暇もない、
自分がなんとかしなきゃ、です。
ここの千鶴は好きだよ。
千鶴は口移しで土方に血を飲ませました。
-お願い!生きて!土方さんっ!
土方さんっ!
少しラクになったのか、
土方が閉じていた瞳を震わせながら開いた。
「土方さん」
千鶴がほっとした顔で彼を見詰める。
「また…自分を傷つけたのか」
千鶴が腕を背中に隠すのが可愛いね。
「すぐに直ります」
言ってる傍から傷口ふさがってます。
純血種は違うねぇ。
「そういう問題じゃねえんだよ。
誰が好き好んで、
てめえの惚れた女に
痛い思いを味あわせたいものか。
少しは察しやがれ」
この土方の台詞は好きだなぁ。
土方らしくもあり、とても三木眞さんらしくもあり
にやにやしてしまいました。
千鶴も笑ってます。
「私だって、
愛する人の苦しむ姿なんて
見たくありません」
ですよね。
「う~る、せー」
くふふふふ。
良いなぁその「うるせー」。
こんなシチュで「うるせー」。
「うるせー」言いつつ、見詰め合う二人の
土方の表情は
女の千鶴以上に色っぽいでやんの。
良いねぇ。
すぐにここも気づかれるでしょう。
二人は裏手から五稜郭に戻ることにします。
途中の道で、風に揺れて花びらを散らしている
一本の大きな桜の樹があった。
土方に肩を貸しそれを見上げた千鶴が綺麗…と呟く。
あれ…これって1期のOPで土方と風間が対峙してた
背景の桜じゃないか。
1期で結局そんなシーンはなかったけど、
こういうことでしたか。
一緒に見上げていた土方が、
ずっと桜を見ている千鶴の横顔へと視線を移す。
「お前には桜が似合うな」
いやいやいや、それはアンタでしょと
即行突っ込もうとしたら、
千鶴が言ってくれました。
土方こそ似合うと。
「初めて京の都で会ったあの日、
舞い散る雪を背にした土方さんが
季節外れの桜のように見えました」
あれ、綺麗でしたよねぇ。
千鶴も見とれたでしょ?
ぶっちゃけ、土方の方がヒロインの君より
美人だしなぁ…。
「来年も、一緒に見ましょうね」
あぁそんな事言うのは見れないフラグ…。
ふと強い風が起こって花びらが一層舞い散る中、
向こうから歩いてくる人影があった。
予想通り、風間です。
「全ての決着を付けにきた。
俺の誇りに掛けてこの禍根を消し去る」
「まさか本当に蝦夷まで来るとはな。
俺が死んでたらとんだ無駄足じゃねえか」
土方は深手を負っているのだからやめてくれと
千鶴が土方を脊に庇いますが、
「お前は黙って見ていろ」
こういう時、女は間に入れないなと思う。
「全てをなげうって
挑んで来るヤツが居るなら
誠の武士としては、応えるべきだろう」
そういうことなんですよね。
風間は、これ以上土方に関わるなら
自分も鬼の道を踏み外すことになると
前に言っていた。
踏み外してでも、決着を付けたいと思って
ここまで来た。
その思いを汲まないわけにはいかないってことですよね。
「俺は、俺が信じたものの為に戦う。
生きるために、必ず勝ってみせる」
今は洋装だけれども、精神は浅黄色の羽織を着ていた
あの頃のまま。
土方の姿が一瞬、当時の姿になるのが良いですね。
力を使うたびに寿命を縮める羅刹は所詮紛い物。
純潔の鬼とは違う。
「貴様らは散り行く運命(さだめ)にある。
行き急ぐ様はまるで桜のようだ…」
行き急いでるわけじゃないと土方。
ただ必要とされる物が多かっただけ。
「新選組が理想とする、武士の道は険しいんでな」
両者刀を抜きました。
祈るような眼で千鶴が見守る中、
先に踏み出したのは土方。
走る途中で羅刹になると
迎える風間もニヤリと笑って額の角を出し、
本来の姿となります。
早い早い二人の剣さばき。
前のめりで見ていると、こっちが顔斬られそうです。
うん、バトルものならこういうスピード感は必須ですよね。
風間と交わしてる刀に力を込めて押しつつ、
睨みつける土方。
その眼をじっと見て、風間はあの時の土方の言葉を
思い出していた。
『いい加減我慢ならねえ。腰抜けの幕府も、
邪魔くせえてめぇら鬼も。紛い物だと?
それが一体どうした。俺達は今までも散々武士の紛い物として
扱われて来たんじゃねーか。
だけどな、何があっても信念だけは曲げねえ。
紛い物だろうがなんだろうが
貫きゃ誠になるはずだ。羅刹の俺がお前を倒せば
俺は…俺達は本物になれるってこったろ!』
激しく刀を交わすうち、風間の剣は土方の左肩を、
土方の剣は風間の左腕をかすめ斬る。
おおっと!
風間が舌打ちして蹴りいれました。
あー、確か沖田も風間に蹴られたことありましたよねぇ。
風間、蹴りが得意だな。
うわーんBGMが壮大になって来ちゃった。
「俺には守らなきゃならねえものがある。
だから、例え鬼にだろうと負けられねえんだよ!」
あぁはらはらする…。
「羅刹という紛い物の名は、
貴様の生き様に相応しくないようだな」
土方は肩で息をしてる…。
でも、風間は土方を認めたようですね。
「貴様はもはや、一人の鬼だ。
鬼としての名をくれてやろう。
薄桜鬼だ」
そういうことだったんですかー。
ゲームも土方ルートやってないし、
タイトルの意味が分かってなかったよ私。
薄桜鬼ってのは、土方一人を指していたのか。
そらゲームのジャケが土方一人のはずだ。
「鬼として認められる為に
戦ってきたわけじゃねえんだけどな」
そうですけどね。
でも確かに相応しい名じゃないですか、薄桜鬼。
「もう長くは遊べねえが、それでいいだろ?」
「無論だ。一撃で仕留めてくれよう」
音が止んだ。
踏み出した二人の交わした剣の音だけが響き、
花びらが舞う。
膠着したような土方の表情。
うすら笑いを浮かべている風間。
でも身体を貫いていたのは土方の刀です。
風間の心臓をまっすぐ刺していました。
風間は即死。土方の刀ごとその場に倒れる。
風間…貴方わざとやられた?
一息ついた土方はガクリと崩れて地に膝を付く。
髪は黒へと戻って行くも、顎を上げて桜を見詰める瞳は
そのまま動かなくなった。
EDが被り、先に逝った仲間達の言葉が蘇る。
言葉は土方に向けられたものだけじゃなく
千鶴がもらった言葉もあるから
土方が思い出しているのではなく、
千鶴が、なのかな。
最近死に別れた山南や平助から遡っていく形で、
最後は最初に皆と顔を合わせた屯所での朝に戻る。
『おはよ、夕べは良く眠れた?』
沖田のこの言葉に、涙出そうになりました。
出来ることならこんな風に時間を遡って、
もう一度あそこからやり直したい。
誰も死なない道を選びなおしたい。
皆一緒に居てほしい。
それが到底叶わぬことと分かっていても。
懐かしいあの頃に帰りたいよ。
意地悪な事を言う沖田を、
斎藤がぼそりと嗜め、
新八と平助がじゃれてて
そっと気遣ってくれる左之が居た、
あの日々に。
帰りたい。
「土方さん…」
桜の樹の下、千鶴の膝枕で土方は眠っている。
その頬に千鶴の涙がぽたりと落ち、
千鶴の手がそっとそれをぬぐう。
「土方さん…見えますか?
皆の掲げる誠の旗が…」
新選組の羽織を着た、当時の姿のままの皆が、
全員背を向けて行こうとしている。
向かう先はあの世ですか?
左之と斎藤はこのアニメでは微妙な表現にしてあるけど
新八は死んでませんから、外してやってよ千鶴。
千鶴の涙をぬぐう手。
土方が千鶴を見下ろしている。
これは幻影?
千鶴…。
エコーの掛かった土方の声をどうとるか…ですが…。
ええーっ!!
まさかのBAD ENDですかーっ!?
最初見た時は、かびーん!と来て、
感想書く気持ちに全然成れなかった。
アニメじゃ、それぞれのルートも見せるために、
他のキャラの千鶴への好感度も上がっていましたよね。
千鶴の為に無茶して命落としたかもしれないキャラも
いるというのに、そんな彼らの死を越えて、
土方とHAPPY ENDかよと、ちょいとやさぐれもした。
そんな私くしめですが、
かといってBADENDを望んでいたわけじゃないです。
これは無いでしょーと、正直思いました。
ただね、本当の土方氏は、ここで亡くなってるわけで、
史実をこれだけ絡めながらちゃんとやってる作品としては
アニメでは、こうせざるを得なかったのかなと思わないでもない。
ゲームでは、それぞれのルートを取ることで
人生変わるパラレルワールドみたいなものですから
良いけれどさ。
それでもあまりにBAD END候じゃブーイングの嵐になるから
どうとでも取れるよう匂わせて終わったといったところかな。
最終のやりとりで、土方が
「もう長くは遊べねえが、それでいいだろ?」
って言ってましたよね。
もう自分の身体が持たないって分かっていたと
取れますよね。
でも羅刹の寿命ならば、灰にならねばならない。
土方は灰になってませんよね。
だから死んでない、とも取れますが、
羅刹の寿命ではなく、その前に、
失血死したとも取れるなと思ったんですよ。
風間を倒した後、力尽きた土方が膝を折る。
その表情、姿から感じたのは、身体の機能停止。
死ぬ瞬間まで気力だけで戦っていたら、
これもありかなと。
薄桜鬼2期。
左之の扱いとか納得いかない部分もあったし、
作画も終盤怪しくてハラハラしましたが、
まぁ良かった方なのではないかと思います。
…期待してたのに残念なことになってしまった
酷い作品が他にぼろぼろあるんで、余計そう思える。
自分は、薄桜鬼キャラの中で好きなのが、
1番が斎藤、左之で2番が沖田って感じなので
彼らが退場してからは、テンション下がってしまいました。
どんどん死んでいくのは新選組使った話なら仕方がない。
分かっちゃいるけど、辛いものがありましたね。
時々愚痴も出ましたが、それでも毎週楽しみで
キャストの皆さんの演技にも、ぐっと気持ちを動かされ
作画も引きはしばしば怪しくはあっても、
アップやキメの画は美麗で
うっとりさせてもらいました。
ああそれから、これを通じて幕末の勉強出来たのは
良かったです。
感想書く時に、wikiや個々の事件について書いた記事など
ネットで検索して調べて勉強したもの。
漢字とか間違えて書くとイカンし…と思ってね。
私、あの時代弱くて(他の時代が強いわけじゃないけど)
けっこう、さっぱり…だったので
良い機会でした。
毎回遅れ遅れなウチの感想記事を、
それでも読みに来て下さってた皆様、
拍手まで下さってた皆様、
ありがとうございました。
そんな皆様がいらしたから励みとなって、
「薄桜鬼」感想を最後まで書くことが出来ました。
感謝しております。
また何かこれからもご縁がありましたら、
良ければ遊びに来てやってください。
フィギュアも左之目指してまた挑戦します、
上手くゲット出来るよう祈ってやって。
※現在右クリックは利かない設定になってますので、
TBをいただけるようでしたら、
お手数ですがプラウザのコピーを利用してください。
(文字ドラッグして、編集↓コピー)
あらすじ 第二十二話 「夢幻の薄桜」
ついに新政府軍が蝦夷地へ上陸する。山中の二股口に陣を構える
土方たちし全勝していたものの、大鳥たちが守る松前口が
水陸から攻撃を受けて敗れたため撤退をせざるを
得なくなってしまう。
明治二年五月十一日、新政府軍による箱館総攻撃の日、
土方と千鶴は----。
明治二年四月。
雪解けを待って新政府軍がついに蝦夷に姿を現した。
乙部に上陸した敵を迎え撃つ為に、
旧幕部軍は箱館の南西松前口に大鳥を、
北西の二股口に土方を司令官として布陣させた。
「いいか、ここが正念場だ」
銃弾は余るほど用意している。
無駄弾になっても構わないから撃ちまくれと
土方が指示する。
「ただ命だけは無駄にするなよ」
はい!と応える皆は、
ヤル気に満ちた良い顔をしています。

「戦が終わったらたらふく酒を
飲ませてやるからな。
その為にもきばってくれよ!」
お、それは頑張らねば。(え)
おー!と拳を上げ、よっしゃと気合入れてる者もいる。
土方はこんな事も言うようになったんですね。
表情も穏やかで、随分雰囲気変わりました。
そんな土方を微笑んで見上げている傍らの千鶴は
もうすっかり妻ですな。

船の甲板に何者かが降りた足音。
ざわめく兵士達に何事かと覗いたのは…黒田ですか。
振り返って黒田を睨むように見ているのは…
「おはん、風間じゃなかか」
おおっ洋装ですよ。
紫のコートがよく似合うよねぇこの人。
「丁度良い。
俺を蝦夷まで乗せていけ」
顔見知りですか。
OP。もう土方以外残ってないのに、こうして彼らを見るのは
やっぱ辛いね。
![]() | 舞風 (アニメ「薄桜鬼 碧血録」オープニングテーマ) (2010/10/06) 吉岡亜衣加 商品詳細を見る |
アイキャッチは角を生やした本来の姿な風間。
アイキャッチは死亡者リストでもありましたので
あぁ風間も死ぬのねーと思いました。
二股口でも戦闘が始まり…
突っ込んで行く滝川隊を援護する指示を出す土方。
勝利を収めたらしく、戦闘後、上機嫌な滝川隊ですが、
「滝川!何勝手なことしてやがる!」
土方の雷が落ちました。
「ヒヤヒヤさせやがって…だが!」
冷や水浴びたような顔してた滝川達が、
「よくやった」
ほっと表情を崩すのが良いね。ふふ。
「土方さんなら、しっかり援護してくれると思ったもんで」
「こいつ…調子に乗るなよ」
連戦連勝で隊は良いムードです。
そんな所に本部から土方へ伝令が来ました。
嫌な予感に土方の顔が厳しくなる。
「千鶴、撤退準備をしろ」
そう指示する土方の表情が辛そうだ。
大鳥たちの松前口が突破されたらしい。
ここは無傷だが退路を断たれれば箱館に戻れなくなる。
早めに撤退せざるを得ないわけですね。
皆頑張っていて士気が上がっていただけに惜しまれます。
と、こんな時にまた土方に発作が起こる。
髪はすぐに白髪へと変わり、土方は胸を押さえて苦しむ。
「俺の身体も…
そろそろガタが来てるようだな。
せめて…もう少し…
持ちこたえてくれると、良いんだが」
そんなこと、千鶴に言っちゃ千鶴が辛いよね。
だけど…羅刹になった時期、
力を使った頻度を考えたら、
土方の寿命もそろそろですよね、マジな話。

ゲームだと羅刹が寿命を延ばす方法が、
半分気休めのようにも思えるけど
あったりするから、希望も持てたけど
アニメではそれ、出てきてないからなぁ。
千鶴は背を向けてさっさと服を脱ぎ、
飲んでくださいと土方に肩を見せる。
「お願いします。私は大丈夫ですから」
土方は泣きそうな顔でそんな千鶴の背を見てる。
そりゃこんなこと…したくないよね。
「すまねえな…」
刀でちょんと薄く斬って、吸い付く土方。
毎度思うけど、やっぱこの行為ってエロいことはエロいよね。
当人達は死活問題ですから真剣そのものだろうけど。
吸われる時に「あっ」と千鶴が反応したりするから余計ね。
土方の髪がみるみる黒くなる。効果覿面ですね。
吸われてる千鶴が、なんだか幸せそうだ。
明治二年五月一日。
二股口から五稜郭に布陣した土方は弁天台場を訪れ
大鳥や島田、新選組隊士達と再会します。
「お久しぶりですっ!土方局長!」
「おー、島田か。無事で何よりだ」
ハッとする島田。
そうでしょうとも。
少し会わぬ間に随分変わったでしょう?この人。

島田の後ろに現れたのは大鳥。
松前口を落とされた件は自分の力が及ばなかったせい、
土方にすまないと謝る。
「あれは兵を分散させたのが
悪かったんだ。
大鳥さんのせいじゃねーよ」
ほんっと丸くなったよね。
大鳥も島田もきょとんとしてますよ。
新しく加わった見国隊もある。
「まだ俺達を見捨てない奴らも居るってことだろ」
前向きですね。うん、それは良いことだ。
仙台藩を脱藩した二関源治氏率いる見国隊400名が
蝦夷に到着したのは4/14日。
ちゃんと史実を加えてますなぁ。
ここで弱音を吐いても始まらない。
見国隊にも加わってもらって
台場と五稜郭に戦力を集中させるべき。
そう告げる土方の表情は、とても落ち着いている。
奥さん持つとこうも変わるものか。

弁天台場はお任せをと島田が拳を握る。
「新選組の掲げた誠の志がある限り、
俺達は土方局長と共に戦い続けます」
それを受けた土方は馬鹿いってるんじゃないと弱り顔。
「台場の指揮官は大鳥さんだってことを忘れるな」
「そっそれはもちろんですが…」
大きな身体の島田が、
叱られた子供みたいな顔になって
笑えました。可愛いなぁ島田。
「いや、今回は僕も誠の旗を掲げるよ。
それなら、なんの問題もないだろ?」
新選組の旗と共に戦えば、
自分達の信じる武士の志は折れずに
戦い続けることが出来る気がすると大鳥は言う。
それを聞いた土方がへへっと笑いました。
「陸軍奉行が縁起を担ぐのか?
しっかりしてくれよ、大鳥さん」
言葉だけ見れば本気で憂いてるようにも見える台詞。
でもその声にはぬくもりがあり、土方の表情も柔らかい。
「弁天台場を頼む」
うって変わったキリリとした顔で、土方は右手を差し出した。
前にシェイクハンドだよと説明しても、
分かってくれなかった男が、自ら握手を求めてますよ。
大鳥も感慨深いものがあったようですね。
ああと頷き、がっちりと土方の手を握り返しました。
それをめっちゃ微笑ましそうに見てる
島田の顔がまた和む。(^_^)こ~んな糸目になってるよ。
千鶴が沈み行く陽をぼんやり眺めている。
表情がやや憂いているのはこの先を思って、ですよね。
そんな彼女に島田が声を掛ける。
互いに元気そうで何よりです。
「それにしてもかつての鬼の副長が
あんなに皆に慕われて…。
土方さんも、変わりましたねぇ」
ほんとにね。
日ごとに緊張が増す中、明治二年五月七日、
海戦が勃発した。
新政府軍の軍艦が、箱館湾に突入し、
旧幕府軍の軍艦は、劣勢に立たされ、
陸軍に賭けるしかなくなった。
五月十日、旧幕府軍兵士達は、
武蔵野楼にて別れの盃を交わした。
土方の机に千鶴がお茶を置く。
土方はそれには応えず
窓の脇に立って外を眺めている。
「仕掛けてくるなら、明日だろうな」
やや間を持って、千鶴がはいと頷く。
「千鶴…ほんとにお前…」
先を言わせず千鶴は声を被せる。
「私は…!土方さんの傍に居ます。
……いさせてください」
しばし見詰め合う二人。
もう…土方も止めれないよね。
ふっと表情を崩す。
「女に言わせてばかりじゃ
カッコ付かねえな」
えっと驚く千鶴の元へ足を進める土方。
「俺が誰より守りたいのはお前だ。
俺は、お前に惚れてるんだろう」

ちゃんと言葉にして言ってくれるとは思わなかったわ。
千鶴、真っ赤になってるぞ。
新選組を率いる務めを終えれば
死んでも構わないと思っていた土方。
けれど、
「生きたいと思う理由が出来た」
「良かった…」
千鶴が涙浮かべて土方を見上げる。
「生きたいと思ってくれて…本当に…」
これには困った顔になる土方。
弱り顔の土方って、なんか可愛いよね。
思わず千鶴を抱きしめましたよ。
そうそう、ここは抱かずにどうするってところ。

「お前は、これからも俺の傍に居ろ。
逃げようとしても放さねえから、覚悟しとけ」
逃げようとする筈もないですけどねぇ…。
そして交わすキス。
この身長差、なかなか絵になりますね。
おめでとう、お二人さん。

五月十一日、まだ夜も明けきらぬ中、
箱館の街は新政府軍から総攻撃を受けた。
弁天台場に立てこもった大鳥、島田、
新選組隊士達は、背後から攻め込まれ、
完全に孤立した。
土方は弁天台場の援護に向かう為
馬を走らせる。
千鶴も当然同行です。
馬も土方と二ケツですか。
もう一心同体ですね。
馬上で弾を受けて落馬する所も
史実に合わせてきましたね。
実際はここでしばし指揮を取る中、
銃弾が腹部貫通し、落馬して即死されたとか。
このシーンは他のアニメでも見たなぁ。
「いろはにほへと」の時は馬上じゃなかった記憶だが。
土方を肩に担いで周囲の林へと運ぶ千鶴。
止血をする為、シャツのボタンを外すけど
じわじわと血の滲むスピードが速い。
千鶴の焦燥が伝わってくるよ。
「土方さん!土方さん!
聞こえてますか?」
「…あぁ…聞こえてる」
土方はちょっとうざそうですが、仕方ないよ。
声掛けて返事を確認しないと怖いんだよね?
このまま息絶えてしまうのではないか…と。
「大丈夫です。島田さん達なら
そう簡単にやられたりしません。
ちゃんと待っていてくれると思います」
余分な事でも喋って意識を向けさせてないとと思うよね。
「当たり前だ…新選組の名は…伊達じゃねえさ」
三木眞さん…苦しそうな声、上手いよなぁ…。
大好きだった、あの"狙い撃つ"人の事も、
思い出すじゃないか。

止血の為、胴に巻いた布が、
どんどん滲む血で早くも赤く染まって行く。
「土方さん!…土方さんっ聞こえてますか!?
土方さんっ!!!」
千鶴、必死だな。
「わめくな…聞こえてる…」
でも土方、もう眼も開いてられない感じじゃないの。
出血は止まらず、布に容赦なく広がっていき
千鶴は恐怖に囚われる。
-どうしよう…!
どうしよう…!
このままじゃ土方さんがっ!!
千鶴は自分の腕に刀で傷をつけ、
流れ出た血を口に含んだ。
-私が絶対!死なせはしない!
うん、こういう時は、強くならねばね。
泣いてる場合じゃない、うろたえてる暇もない、
自分がなんとかしなきゃ、です。
ここの千鶴は好きだよ。
千鶴は口移しで土方に血を飲ませました。
-お願い!生きて!土方さんっ!
土方さんっ!
少しラクになったのか、
土方が閉じていた瞳を震わせながら開いた。
「土方さん」
千鶴がほっとした顔で彼を見詰める。
「また…自分を傷つけたのか」
千鶴が腕を背中に隠すのが可愛いね。
「すぐに直ります」
言ってる傍から傷口ふさがってます。
純血種は違うねぇ。
「そういう問題じゃねえんだよ。
誰が好き好んで、
てめえの惚れた女に
痛い思いを味あわせたいものか。
少しは察しやがれ」
この土方の台詞は好きだなぁ。

土方らしくもあり、とても三木眞さんらしくもあり
にやにやしてしまいました。
千鶴も笑ってます。
「私だって、
愛する人の苦しむ姿なんて
見たくありません」
ですよね。
「う~る、せー」
くふふふふ。
良いなぁその「うるせー」。
こんなシチュで「うるせー」。
「うるせー」言いつつ、見詰め合う二人の
土方の表情は
女の千鶴以上に色っぽいでやんの。
良いねぇ。
すぐにここも気づかれるでしょう。
二人は裏手から五稜郭に戻ることにします。
途中の道で、風に揺れて花びらを散らしている
一本の大きな桜の樹があった。
土方に肩を貸しそれを見上げた千鶴が綺麗…と呟く。
あれ…これって1期のOPで土方と風間が対峙してた
背景の桜じゃないか。
1期で結局そんなシーンはなかったけど、
こういうことでしたか。
一緒に見上げていた土方が、
ずっと桜を見ている千鶴の横顔へと視線を移す。
「お前には桜が似合うな」
いやいやいや、それはアンタでしょと
即行突っ込もうとしたら、
千鶴が言ってくれました。
土方こそ似合うと。
「初めて京の都で会ったあの日、
舞い散る雪を背にした土方さんが
季節外れの桜のように見えました」
あれ、綺麗でしたよねぇ。
千鶴も見とれたでしょ?
ぶっちゃけ、土方の方がヒロインの君より
美人だしなぁ…。
「来年も、一緒に見ましょうね」
あぁそんな事言うのは見れないフラグ…。

ふと強い風が起こって花びらが一層舞い散る中、
向こうから歩いてくる人影があった。
予想通り、風間です。
「全ての決着を付けにきた。
俺の誇りに掛けてこの禍根を消し去る」
「まさか本当に蝦夷まで来るとはな。
俺が死んでたらとんだ無駄足じゃねえか」
土方は深手を負っているのだからやめてくれと
千鶴が土方を脊に庇いますが、
「お前は黙って見ていろ」
こういう時、女は間に入れないなと思う。
「全てをなげうって
挑んで来るヤツが居るなら
誠の武士としては、応えるべきだろう」
そういうことなんですよね。
風間は、これ以上土方に関わるなら
自分も鬼の道を踏み外すことになると
前に言っていた。
踏み外してでも、決着を付けたいと思って
ここまで来た。
その思いを汲まないわけにはいかないってことですよね。
「俺は、俺が信じたものの為に戦う。
生きるために、必ず勝ってみせる」
今は洋装だけれども、精神は浅黄色の羽織を着ていた
あの頃のまま。
土方の姿が一瞬、当時の姿になるのが良いですね。
力を使うたびに寿命を縮める羅刹は所詮紛い物。
純潔の鬼とは違う。
「貴様らは散り行く運命(さだめ)にある。
行き急ぐ様はまるで桜のようだ…」
行き急いでるわけじゃないと土方。
ただ必要とされる物が多かっただけ。
「新選組が理想とする、武士の道は険しいんでな」
両者刀を抜きました。
祈るような眼で千鶴が見守る中、
先に踏み出したのは土方。
走る途中で羅刹になると
迎える風間もニヤリと笑って額の角を出し、
本来の姿となります。
早い早い二人の剣さばき。
前のめりで見ていると、こっちが顔斬られそうです。
うん、バトルものならこういうスピード感は必須ですよね。
風間と交わしてる刀に力を込めて押しつつ、
睨みつける土方。
その眼をじっと見て、風間はあの時の土方の言葉を
思い出していた。
『いい加減我慢ならねえ。腰抜けの幕府も、
邪魔くせえてめぇら鬼も。紛い物だと?
それが一体どうした。俺達は今までも散々武士の紛い物として
扱われて来たんじゃねーか。
だけどな、何があっても信念だけは曲げねえ。
紛い物だろうがなんだろうが
貫きゃ誠になるはずだ。羅刹の俺がお前を倒せば
俺は…俺達は本物になれるってこったろ!』
激しく刀を交わすうち、風間の剣は土方の左肩を、
土方の剣は風間の左腕をかすめ斬る。
おおっと!
風間が舌打ちして蹴りいれました。
あー、確か沖田も風間に蹴られたことありましたよねぇ。
風間、蹴りが得意だな。


「俺には守らなきゃならねえものがある。
だから、例え鬼にだろうと負けられねえんだよ!」
あぁはらはらする…。
「羅刹という紛い物の名は、
貴様の生き様に相応しくないようだな」
土方は肩で息をしてる…。
でも、風間は土方を認めたようですね。
「貴様はもはや、一人の鬼だ。
鬼としての名をくれてやろう。
薄桜鬼だ」
そういうことだったんですかー。
ゲームも土方ルートやってないし、
タイトルの意味が分かってなかったよ私。
薄桜鬼ってのは、土方一人を指していたのか。
そらゲームのジャケが土方一人のはずだ。
「鬼として認められる為に
戦ってきたわけじゃねえんだけどな」
そうですけどね。
でも確かに相応しい名じゃないですか、薄桜鬼。
「もう長くは遊べねえが、それでいいだろ?」
「無論だ。一撃で仕留めてくれよう」
音が止んだ。
踏み出した二人の交わした剣の音だけが響き、
花びらが舞う。
膠着したような土方の表情。
うすら笑いを浮かべている風間。
でも身体を貫いていたのは土方の刀です。
風間の心臓をまっすぐ刺していました。
風間は即死。土方の刀ごとその場に倒れる。
風間…貴方わざとやられた?
一息ついた土方はガクリと崩れて地に膝を付く。
髪は黒へと戻って行くも、顎を上げて桜を見詰める瞳は
そのまま動かなくなった。
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EDが被り、先に逝った仲間達の言葉が蘇る。
言葉は土方に向けられたものだけじゃなく
千鶴がもらった言葉もあるから
土方が思い出しているのではなく、
千鶴が、なのかな。
最近死に別れた山南や平助から遡っていく形で、
最後は最初に皆と顔を合わせた屯所での朝に戻る。
『おはよ、夕べは良く眠れた?』
沖田のこの言葉に、涙出そうになりました。
出来ることならこんな風に時間を遡って、
もう一度あそこからやり直したい。
誰も死なない道を選びなおしたい。
皆一緒に居てほしい。
それが到底叶わぬことと分かっていても。
懐かしいあの頃に帰りたいよ。
意地悪な事を言う沖田を、
斎藤がぼそりと嗜め、
新八と平助がじゃれてて
そっと気遣ってくれる左之が居た、
あの日々に。
帰りたい。
「土方さん…」
桜の樹の下、千鶴の膝枕で土方は眠っている。
その頬に千鶴の涙がぽたりと落ち、
千鶴の手がそっとそれをぬぐう。
「土方さん…見えますか?
皆の掲げる誠の旗が…」
新選組の羽織を着た、当時の姿のままの皆が、
全員背を向けて行こうとしている。
向かう先はあの世ですか?
左之と斎藤はこのアニメでは微妙な表現にしてあるけど
新八は死んでませんから、外してやってよ千鶴。
千鶴の涙をぬぐう手。
土方が千鶴を見下ろしている。
これは幻影?
千鶴…。
エコーの掛かった土方の声をどうとるか…ですが…。
ええーっ!!
まさかのBAD ENDですかーっ!?

最初見た時は、かびーん!と来て、
感想書く気持ちに全然成れなかった。
アニメじゃ、それぞれのルートも見せるために、
他のキャラの千鶴への好感度も上がっていましたよね。
千鶴の為に無茶して命落としたかもしれないキャラも
いるというのに、そんな彼らの死を越えて、
土方とHAPPY ENDかよと、ちょいとやさぐれもした。
そんな私くしめですが、
かといってBADENDを望んでいたわけじゃないです。
これは無いでしょーと、正直思いました。
ただね、本当の土方氏は、ここで亡くなってるわけで、
史実をこれだけ絡めながらちゃんとやってる作品としては
アニメでは、こうせざるを得なかったのかなと思わないでもない。
ゲームでは、それぞれのルートを取ることで
人生変わるパラレルワールドみたいなものですから
良いけれどさ。
それでもあまりにBAD END候じゃブーイングの嵐になるから
どうとでも取れるよう匂わせて終わったといったところかな。
最終のやりとりで、土方が
「もう長くは遊べねえが、それでいいだろ?」
って言ってましたよね。
もう自分の身体が持たないって分かっていたと
取れますよね。
でも羅刹の寿命ならば、灰にならねばならない。
土方は灰になってませんよね。
だから死んでない、とも取れますが、
羅刹の寿命ではなく、その前に、
失血死したとも取れるなと思ったんですよ。
風間を倒した後、力尽きた土方が膝を折る。
その表情、姿から感じたのは、身体の機能停止。
死ぬ瞬間まで気力だけで戦っていたら、
これもありかなと。
薄桜鬼2期。
左之の扱いとか納得いかない部分もあったし、
作画も終盤怪しくてハラハラしましたが、
まぁ良かった方なのではないかと思います。
…期待してたのに残念なことになってしまった
酷い作品が他にぼろぼろあるんで、余計そう思える。
自分は、薄桜鬼キャラの中で好きなのが、
1番が斎藤、左之で2番が沖田って感じなので
彼らが退場してからは、テンション下がってしまいました。
どんどん死んでいくのは新選組使った話なら仕方がない。
分かっちゃいるけど、辛いものがありましたね。
時々愚痴も出ましたが、それでも毎週楽しみで
キャストの皆さんの演技にも、ぐっと気持ちを動かされ
作画も引きはしばしば怪しくはあっても、
アップやキメの画は美麗で
うっとりさせてもらいました。
ああそれから、これを通じて幕末の勉強出来たのは
良かったです。
感想書く時に、wikiや個々の事件について書いた記事など
ネットで検索して調べて勉強したもの。
漢字とか間違えて書くとイカンし…と思ってね。
私、あの時代弱くて(他の時代が強いわけじゃないけど)
けっこう、さっぱり…だったので
良い機会でした。
毎回遅れ遅れなウチの感想記事を、
それでも読みに来て下さってた皆様、
拍手まで下さってた皆様、
ありがとうございました。
そんな皆様がいらしたから励みとなって、
「薄桜鬼」感想を最後まで書くことが出来ました。
感謝しております。
また何かこれからもご縁がありましたら、
良ければ遊びに来てやってください。
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