「坂道のアポロン」#12【オール・ブルース】一生忘れないよ、私も♪
※お詫び
この感想記事のタイトル、
#11【レフト・アローン】になっておりましたっ。
#12【オール・ブルース】の間違いです。
今頃気づきまして、慌てて修正致しました。
他のブロガー様達の所に
TBさせて頂いたのは
そのままになっちゃうので、恥ずかしい…うう。
ごめんなさい、皆様。
【2012.7.5 AM8:10】
終わってしまいましたねぇ…。
毎週、週末が楽しみだったのに、
寂しくなるなぁ。
今度のノイタミナも、面白いかしら。
目つきの悪い悠一っさんのは、
気になってますが。
感想かなり遅くなってしまいましたが
やっとこさ書けたのであげておきます。
最後に演奏聴けて、見れて、幸せでした。
淳兄に会えなかったのは寂しかったけどね。
この感想記事のタイトル、
#11【レフト・アローン】になっておりましたっ。
#12【オール・ブルース】の間違いです。
今頃気づきまして、慌てて修正致しました。
他のブロガー様達の所に
TBさせて頂いたのは
そのままになっちゃうので、恥ずかしい…うう。
ごめんなさい、皆様。
【2012.7.5 AM8:10】
終わってしまいましたねぇ…。
毎週、週末が楽しみだったのに、
寂しくなるなぁ。
今度のノイタミナも、面白いかしら。
目つきの悪い悠一っさんのは、
気になってますが。
感想かなり遅くなってしまいましたが
やっとこさ書けたのであげておきます。
最後に演奏聴けて、見れて、幸せでした。
淳兄に会えなかったのは寂しかったけどね。
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あらすじは、アニメ「坂道のアポロン」公式サイトより。
あらすじ 第12話「オール・ブルース」
姿を消した千太郎。薫はその現実を冷静に受け止めようとするあまり、律子を
傷つけてしまう。気持ちがすれ違ったまま、薫は東京の大学
に合格し、町を離れる日が来るが…!?奇跡的に出会った薫と
千太郎がジャズを通じて共鳴し輝いた時間。その光を失った薫
の心はどこへ向かう? 相棒との絆はどうなる?衝撃展開の最終回!!
ぼんやりしていた薫が、
「西見…西見」
先生に二度名前を呼ばれて現実に戻る。
しばらく落ちていた先生が戻って来たそうな。
薫が成績落とすなんて…千の事があったからね。
戻ったのは、受験が迫ってるせいか、それとも
勉強の妨げになっていたものが、
無くなったおかげか…。
そんな言い方は、しないでよ先生。
うわー、屋上が人でいっぱいだ。
屋上の自由化は無理かと思っていたが
鍵を独り占めしていた3年の不良が居なくなったから。
って、それ、千のことか。
星児が声を掛けてきました。
女の子とバレーボールやってるらしい。
「君も仲間に入らない?」
いやいや星児、薫はそういうキャラじゃないでしょ。
「いや、遠慮しとくよ」
背を向けて階段を下りていく薫を
星児が呼び止める。
「川渕君、居なくなって寂しいのは分かるけどさ、
忘れる事だって大事だよ」
忘れる事も大事。
うん、確かにそれは、時には有効な言葉。
でもこのケースにはどうだろう。
薫にとっての千の存在はあまりに大きくて…
そう、身体の半身もぎ取られたようなものじゃない?
忘れるとか、そういう次元じゃない気がしますわ。
OPは無しですね。
帰り道、ムカエレコードの前を通り掛かっても
寄っていかないのね薫。
頭に浮かぶのは地下のドラムセット。
帰宅しても部屋の窓へ視線を送れば、
千が登った木が見えて、思わずカーテンを閉める。
寝ても覚めても千の事ばっか考えてしまってる感じね。
律っちゃんの事は良いんですかー?
まぁでも男って結構こうだよね。
親友に何かあれば彼女放ってそっちに走るっていうかさ。
BLじゃなくてね。
女の入り込めない領域っての、あるよなぁと思うんです。
学校でも休み時間にひたすら勉強ですか。
それも千の影から逃げるため?
律っちゃんが教室覗きに来たけど、
クラスの女子に指摘されたら逃げちゃった。
せっかく良い感じになってたのに、
2人の仲は進展無しですか。
淳兄の店でお茶してる律っちゃんと時枝。
あ~ミルクセーキ♪
喫茶店のミルクセーキ、久しく飲んでませんが
飲みたくなってきたわ。
バナナ味が勝ってるヤツじゃなくて、卵の味がするやつ~。
え…でも寒くなってから食べるミルクセーキって…。
食べる?
上にアイス乗ってるからかしら。
それ、スプーンだもんね。
律っちゃんは心ここにあらずのようです。
行方不明の千が心配なのもあるけど
薫の事ですよね。
このところ、全然喋れてないし
一緒に帰っても居ない。
「律っちゃん!待っとくだけじゃダメさ!
自分できっかけば作らんば!」
なんてこと言ってたら、丁度店の前を薫が通ったようです。
ぷぷぷ。
時枝が律っちゃんを店の外にポイッ。
鞄抱えて、よたよたと
律っちゃんが道路に出てきましたよ。
「律っちゃん…」
驚いた薫がすぐに笑う。
ね、キミ、笑うの久しぶりなんじゃなくて?
キミを笑顔にさせてくれるのは、
いつもこの娘だね。
「甘いもの食べてたの?口にクリーム付いてるよ」
あらほんとだ。
可愛いね律っちゃん。
今日も地下には来ないのかと訊ねる律っちゃんに
受験も迫ってきたからしばらく行かないことにしたと
視線をずらす。
本当はそれが理由じゃないから、
そらすわけでしょ薫。
だってもし千が居たのなら、
受験だってここには通った筈。
千の痕跡を見たくないんだよね。
心が乱されるから。
「薫さん!あの…。ウチで勉強せん?」
わー、律っちゃんったら積極的。
部屋に男をあげるなんて、
それ、押し倒してOKってことになっちゃうわよ~。
まぁ私もこの年頃の頃は、
そんなこと知りませんでしたけどね。
親父さんは買い付けに行ってるそうな。
うひょー、これは男としては、最大のチャンスってヤツですね?
あ、文化祭の後、大人気になって撮られた写真、
律っちゃんちゃっかり入手してる。
この2人のショットを飾ってる所が、
つくづく律っちゃんだなと思うわ。
「うち、この写真が一番好きで
ずっと飾っとるとよ。
うふふ、2人とも良か顔しとるよね」
律っちゃんの嬉しそうな声を
薫が止める。
「あいつの話は止めてくれ」
まぁ普通好きあってる2人が一緒に居る時に
他の男の話をするのはNGでしょうけど、
キミらは3人で1つ、という括りもあるからねぇ。
この時の薫の心境も、
俺の前で他の男の話をするなという男心ではなく
千を失った痛みに触れてくれるなっていう拒絶だと
思うんだな。
千と過ごした時間は律っちゃんの方が断然長くて
家族みたいな存在だけど、
千の存在の重さ深さは、薫の方が大きいんだよなぁ。
あ~律っちゃん、しょんぼり。
ダメじゃないか薫~好きな子にこんな顔させちゃ。
薫が一生懸命説明してるが、
律っちゃんきいちゃーいません。
さっきは御免なさいって謝ったりして。
千が居なくなって一番辛いのは薫。
うん、それは正しいんだが、
だからこそ、そこに触れると薫は
冷静では居られなくなるんだよ、律っちゃん。
「俺は平気だよ、
アイツが居なくなっても
俺には律っちゃんが居る」
嘘ばっかり。
もしそうなら、もっと律っちゃんと会ってるでしょ。
律っちゃんでも埋めれない唯一の穴が千という穴。
うわー、律っちゃんに向けた薫の瞳が色っぽい。
律っちゃんより薫の方が色気あるよなぁ。
少し顔を傾けて、近づいてくる薫の顔に、
律っちゃんがちょっと恥らって…でも受け入れる。
むふふん♪にやにやにや。
ちゅっ。
そして…
律っちゃんの頬に手を掛けた薫は、
…やっぱり押し倒したよ。
うんうん、男ってこういう生き物よね…。
律っちゃんは待ってと抵抗するけど、
薫は聞く耳持たず。
スイッチ入っちゃうとさ、獣まっしぐらですよね。
どんな男でも…多分。
それが生理現象ってものでしょう…多分。
「アイツが…居なくなって良かったよ。
これでいつでも、律っちゃんと2人っきりになれる」
あらあら、そんな強がり言って。
自分に、言い聞かせようとしてる?
律っちゃんを好きな"男"としてのキミは
確かにそんな気持ちも無くは無いでしょうよ。
でもそれ以上に、千の事も大切だし、
"3人"で居るのが幸せだったでしょアナタ。
「止めて!!」
律っちゃんが薫を突き飛ばして起き上がる。
襲われた事よりも、薫の言葉にショックを受けてる。
「なんで?なんでそがんこと言うと?
千太郎が居らんようになって
良かったなんて
たとえ、冗談でもそがん言葉、
聞きとうなかった」
うん、本心じゃないよ律っちゃん。
千が居なくて辛くて寂しくてどうしようもないから
薫はこんな言葉を吐いてしまうんだ。
でも心に開いた穴は、律っちゃん抱いた所で埋まらない。
分かってる筈なのにね。
自暴自棄ってヤツですよ。
台所でお湯沸かしてる律っちゃん。
やかんも時代が出てますね。
薫が下りてきて御免と謝り、
言い出せなかった事をついでに告げる。
「俺、東京の大学に行くんだ」
そうでしょうね。
もともとはそっちの人なんだし。
「今日はもう、帰るね」
そんな薫に律っちゃんは一言も声を掛けず
背中で見送った。
でも…
薫が出て行ったとたん、息を吐いて床に膝を付く。
沸騰したやかんの音がまた…。
ショックだよね、律っちゃん。
-最低だ!
最低だ、俺は!!
くそっ!
なんでこうなってしまうんだ!
わー、もう卒業ですかー。
千の名は呼ばれなかったらしい。
そりゃそーよね。
どうせ皆バラバラになる。
ここでの事も、皆すぐに忘れる、と
薫は冷めてるけど、丸尾はそうじゃないみたいよ。
「2年の文化祭の君達の演奏、
僕はきっと、一生、忘れないよ」
おや涙ぐんでますか丸尾。
アンタ、結構良いヤツだったよね。
あの演奏はね、私達も忘れないよ。
このアニメスタッフのこだわりの仕事ぶりもねっ。
きゃ~時枝が丸尾の制服の第二ボタン欲しがってるー。
時枝ったら、なんで丸尾なんだろ。
確かにギターの腕はたいしたもんだが…。
う。
律っちゃんとは…距離出来たまま卒業ですか。
薫ったら、もぉ。
なにやってんの!
このまま離れてしまって良いの?
この憎い坂ともお別れ、と、
卒業生達が駆けていく。
無言で坂を下る薫と
BGMのボトルネックのギターのフレーズが
妙に合うわ~。
切ないっ!切ないぞっ!!
大学受かって、親父さんに報告。
これで東京行き確定です。
寂しくなると口にした親父さんが、
めでたい事なんだから暗くなってはイカンなって
言うのが良いよね。
律っちゃんもこっちの大学受かったらしいけど
呼んでも下りてきません。
確認するまでも無く、薫は店を出て、
外から律っちゃんの部屋に向けて、叫びます。
薫ってさ、こういうとこ、
勇気あるよね。
この間の事を謝り、俺の話なんか聞きたくないかも
しれないけど
これだけは言わせてくれと、
カーテンが閉められたままの部屋へと
言葉を投げかける。
聞き耳立ててる親父さんが可愛い。
「俺がここに通うようになったのは、
君の、笑顔が見たかったからなんだ!」
うひょー、親や近所の人の聞いてる前でっ。
すげぇな、薫。
苦しい時でも律っちゃんの笑顔を見れば
ホッとした気持ちになれた。
「そんな気持ちを君に出会って初めて知ったんだ。
ありがとう律っちゃん、君に会えて良かった」
言い切ったー。
薫のこういうとこ、尊敬するわ。
ぷぷぷ。
腕組んで考え込んでる親父さんがやっぱり笑える。
そしていよいよ佐世保を離れる時が来ました。
「向こうに着いたら連絡なさいね」
おや、伯母さんとまり子、見送りですか。
「薫君、手紙とか書いてよね」
へぇ、まり子、そんな仲良しになってたんですか。
電車に乗り込んで…ちょっと背後を気にしてる?
律っちゃんは来てくれないのかなって所かな。
おおい、と駆けつけてくれたのは親父さん。
餞別と、律っちゃん手製のお弁当も入ってるらしい。
本人に来て欲しかった薫は残念そうです。
発車の時は、ちょっと涙出ましたか?
親父さん、良い人だよなぁ。
あぁぁぁっ、ホームを走る靴音。
律っちゃんが電車追いかけて走ってます。
もちっと早く来いよー。
電車の最後尾まで走る薫。
その窓から、見えましたか?
律っちゃんは頑張って、笑顔で手を振ってましたよ。
ほんとは悲しいでしょうに、
薫がホッと出来るように、笑顔で。
ええ娘やぁ~。
アイキャッチは卒業証書。
…と、医師免許証!?
大学すっとばして、もう医者ですかっ。
早っ!!
まだ研修医のようですが…、
おっ髪が伸びたね。
ますます受けが似合いそうな風貌に…げふんげふん。
8年後ですかー。
月日の経つのは早いものですなぁ。
お、巡回ですか。
こうやって廊下を団体で歩くのって、大学病院だよね。
私も一度大学病院に入院したことあって、
その時見たんですけどね。
私の担当も、メインの先生+研修医みたいな先生2人の
3人体制でしたわ。
食堂でお疲れ気味の薫。
仮眠室で少し横になればと同僚が声を掛けてくれたけど
今横になったら戻って来れなくなるってさ。
研修医の当直はハードで、体力が無いとやってられないと
同僚がぼやいてます。
この男も研修医のようですけど、
白衣が違うのは担当部署が違うからかな。
テレビでは歌手としても俳優としても活躍の人気スターが
インタビュー受けてますが、
うわわわっ星児じゃないですかっ。
思わずスプーンもぽろりと落とすってもんだ。
歌と演技とどっちが好きかと訊かれてる。
薫が高校の同級生だと教えると、
この同僚の妹がファンなのだそうで、
サイン欲しがってますよ。
星児ったら、以外とジャズなんかも好きとか応えてるわー。
それ、薫達の影響ですよねぇ。
薫達には古いとか言っといて…ふふ。
星児は見事、夢を叶えた。
そんな姿を見れば、どうしても思ってしまうよね。
自分達の音楽の事…。
「まさか…薫君?」
うっわー、すっかり奥さんな風貌になっちゃってるけど
百合香さんじゃありませんかっ。
こんな所で再会するなんてね。
って、もしかしてお腹デカイ?
「凄いわ凄いわっ薫君がお医者様になってる」
天然お嬢様な感じは変わってないわね。
妊娠六ヶ月ですかー。
確かに淳兄は女の子だったら甘やかしそう。
上手く行ってるのね、良かったわ。
でもその淳兄も、最後に拝みたかったよ。
百合香ぁ、なんで一緒に来ないんだよ。
薫、ピアノはめっきり弾いてないようです。
残念よねぇ百合香。私も残念。
千が居なくなった話は知ってたようです。
あれから一度も会ってないのかと訊かれた薫が
言葉もなくこっくり頷く。
8年経っても、それに関しては薫の時は止まってる感じだな。
はしゃいでる場合じゃない、と百合香は鞄をごそごそ。
皆に見せようと思って持ち歩いていたという写真。
地元の友人が送ってくれた写真だそうだが
左端の人物が誰かに似ているそうな。
頭切れて我々には見えませんが、周囲の人たちから
ずば抜けて背が高いのは分かるね。
胸の位置が、新郎の首のあたりだもの。
千に似てるんですね。
千、なんですね。
教会での結婚式の写真。
神父になってたんですか。
写真を借りて、薫はすぐに現地へと向かう。
研修医さんがよく休暇取れましたね。
って、ホームにいる駅員が丸尾じゃないか。
キミも夢叶えた感じ?
ぷぉ~って、えっ?船で渡るの?
離島ですか。
-なんなんだよ、いったい。
アイツのこと、ずっと忘れようとしてたのに。
この鼓動が止まらない。
この心臓のリズムが、
どうやっても止められない。
だからさ、運命の相手なんだってば、千は。
あ、いやBLじゃなくてよ。(笑)
今回の人生において、出会わなきゃいけない人。
そういう人ってのは、引き離されることになっても
また巡り合うことになってるのさ。
引力が働くんだよ。
教会は坂の上。
ここでもやっぱり坂なのね。
ここの神父は昔から居る人で、身寄りの無い子を集めて
育ててるそうな。
あー、8年前なら、あれも一応身寄りの無い子供の領域に
入っていたかもね。
卒業前だからギリギリ学生だし未成年。
身体デカイけど。
「あ~居るよ、神父見習い。
なんや神父様に迷惑ばっかかけとるらしか」
あー、それだ。間違いない。
-ひょっとして…
もしかして、アイツが…
良い教会だね。
長崎の浦上天主堂に似た感じだ。
礼拝堂に入ると、人気は無く、
白い布の被さった何かが眼に留まる。
こんな風に布をはぐのは三回目ね、薫。
そしていつもそれは、千絡み。
布を取った下にあったのはドラムセット。
神父見習いが、どうやってこんな高級品手に入れれたのか
そこは突っ込まないであげよう。
薫の第一声は、笑いを含んだ
「ハッ…ははは、なんだよこれ」
あははは、と心から笑った。
こんな風に笑うの、きっと久しぶりでしょ薫。
神父見習いは子供達と遊んでいましたが、
風に乗ってオルガンの音が耳に届きました。
ハモンドオルガンの丸みを帯びた【Moanin'】
ちょっとスローで突っかかった感じなのは、
弾き慣れて無いせいかな。
ピアノになれてると、電子ピアノとかって鍵盤軽いから
弾き難いらしいんだよね。
これはバンド組んでる、ピアノ歴長い友人から聞いた話。
ハモンドオルガンの鍵盤はどの程度か知らないが
タッチは変わるだろうと思う、かなり。
神父見習いの口の端がニヤリとあがり、
肩車していた子供を下ろす。
「いつか…こがん日が来るかもしれん…
そう思とったばってん、そん時の来たようたい」
千は、教会へと戻り、オルガン弾く薫を見て
感慨深そう。
でも感動してる場合じゃないね。
すぐにドラムに向かいますよ。
薫が顔を少しだけ向けて確認するのが良いね。
そん時の表情が美人さんだ♪
千はドラムセットに向かい…
おや、スネアをセットしていきなり叩き始めましたか。
え~っチューニングは良いのかぁ?
まぁ、感動の再会に水差しちゃ悪いんで
突っ込まないでおきますか。
うっほーかっけぇ~っ!!
最後に見れる&聴けるとはっ。
子供達が何事かと覗きに来ましたよ。
相変わらず、音と動きがピッタリで、
素晴らし過ぎるっ。泣ける~っ!!
子供達も立ち上がり、飛び上がって拍手~。
みんな笑顔だ。
あぁもっと、もっと、もっと!
聴いていたいよ2人の演奏。
皆に聴かせたいよ。
「こら!お前ら、なんばしとるとか!
特別の時以外は、イカンというとるとに!
また、勝手に!!」
わー神父さんに叱られたぁ~。
「まずい…逃げるぞボン!」
なんか、いつものパターンですね、お2人さん。
「待てよ、千!」
おぉOP~。
いいね、いいね。
あれ?飛んでる鳩はサラですか?
坂道を駆け下りる2人は、あの頃とちっとも変わってない。
見てくれは2人とも男前になってるけどね。
その坂を上ってきている人が一人。
百合香が葉書で千に似ている神父が居ると
律っちゃんに葉書で知らせていたのね。
このタイミングで探しに来るとは、
やっぱ運命ね、キミ達。
道の途中で薫の足が止まった。
スーツ姿でショートヘア。
見てくれはこちらも随分変わりました。
でも見間違えたりはしない。
律っちゃん、美人になったね。
息を整えて見つめ返す2人を見て、
あの頃と同じ顔で、
律っちゃんが笑った。
あ、EDもやるのね。
この曲は好きだけど、さっきのシーンで終わった方が良かった気がします。
最後は随分駆け足で、詰め込んだ感じですね。
2クールでもっとじっくり見たかったよ。
演奏シーンが増えればスタッフさんが
死んだかもしれないけど…。
まぁそれでもね、この作品の演奏シーンへのこだわりは
アニメ史に残ると言っても良いんではない?
良いもの見せてもらいました。
丸尾同様、一生忘れませんよ。
監督、スタッフさんお疲れ様でした。
良い仕事をして下さり、ありがとうございました。
感想も毎回遅れ気味でしたが、
いつも見に来てくださった方たちに感謝です。
また今後、他の作品でもご縁がありましたら
宜しくお願い致します。
前回までの感想
#1
「坂道のアポロン」#1【モーニン】
すげぇ…音と動きがめためた合ってる~っ!!
#2
「坂道のアポロン」#2【サマータイム】
ここまでマジに描いてくれるなんて感動♪
#3
「坂道のアポロン」#3【いつか王子様が】みんな片思い…。
#4
「坂道のアポロン」#4【バットノットフォーミー】淳兄カッコ良すぎ~。
#5
「坂道のアポロン」#5【バードランドの子守唄】良い巡り合わせね。
#6
「坂道のアポロン」#6【ユー・ドント・ノウ・ホアット・ラブ・イズ】
想う重さはきっと同じ。
#7
「坂道のアポロン」#7【ナウズ・ザ・タイム】鳥肌モンでしたね…。
#8
「坂道のアポロン」#8【ジーズ・フーリッシュ・シングス】
こりゃまた、ややこしいことになりましたな…。
#9
「坂道のアポロン」#9【ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー】お幸せに~。
#10
「坂道のアポロン」#10【イン・ア・センチメンタル・ムード】
薫を甘く見るなよ千。
#11
「坂道のアポロン」#11【レフト・アローン】
一難さって一難…どころか最悪じゃないか。
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あらすじ 第12話「オール・ブルース」
姿を消した千太郎。薫はその現実を冷静に受け止めようとするあまり、律子を
傷つけてしまう。気持ちがすれ違ったまま、薫は東京の大学
に合格し、町を離れる日が来るが…!?奇跡的に出会った薫と
千太郎がジャズを通じて共鳴し輝いた時間。その光を失った薫
の心はどこへ向かう? 相棒との絆はどうなる?衝撃展開の最終回!!
ぼんやりしていた薫が、
「西見…西見」
先生に二度名前を呼ばれて現実に戻る。
しばらく落ちていた先生が戻って来たそうな。
薫が成績落とすなんて…千の事があったからね。
戻ったのは、受験が迫ってるせいか、それとも
勉強の妨げになっていたものが、
無くなったおかげか…。
そんな言い方は、しないでよ先生。

うわー、屋上が人でいっぱいだ。
屋上の自由化は無理かと思っていたが
鍵を独り占めしていた3年の不良が居なくなったから。
って、それ、千のことか。

星児が声を掛けてきました。
女の子とバレーボールやってるらしい。
「君も仲間に入らない?」
いやいや星児、薫はそういうキャラじゃないでしょ。
「いや、遠慮しとくよ」
背を向けて階段を下りていく薫を
星児が呼び止める。
「川渕君、居なくなって寂しいのは分かるけどさ、
忘れる事だって大事だよ」
忘れる事も大事。
うん、確かにそれは、時には有効な言葉。
でもこのケースにはどうだろう。
薫にとっての千の存在はあまりに大きくて…
そう、身体の半身もぎ取られたようなものじゃない?
忘れるとか、そういう次元じゃない気がしますわ。
OPは無しですね。
帰り道、ムカエレコードの前を通り掛かっても
寄っていかないのね薫。
頭に浮かぶのは地下のドラムセット。
帰宅しても部屋の窓へ視線を送れば、
千が登った木が見えて、思わずカーテンを閉める。
寝ても覚めても千の事ばっか考えてしまってる感じね。
律っちゃんの事は良いんですかー?
まぁでも男って結構こうだよね。
親友に何かあれば彼女放ってそっちに走るっていうかさ。
BLじゃなくてね。

女の入り込めない領域っての、あるよなぁと思うんです。
学校でも休み時間にひたすら勉強ですか。
それも千の影から逃げるため?
律っちゃんが教室覗きに来たけど、
クラスの女子に指摘されたら逃げちゃった。
せっかく良い感じになってたのに、
2人の仲は進展無しですか。
淳兄の店でお茶してる律っちゃんと時枝。
あ~ミルクセーキ♪
喫茶店のミルクセーキ、久しく飲んでませんが
飲みたくなってきたわ。
バナナ味が勝ってるヤツじゃなくて、卵の味がするやつ~。
え…でも寒くなってから食べるミルクセーキって…。
食べる?
上にアイス乗ってるからかしら。
それ、スプーンだもんね。
律っちゃんは心ここにあらずのようです。
行方不明の千が心配なのもあるけど
薫の事ですよね。
このところ、全然喋れてないし
一緒に帰っても居ない。
「律っちゃん!待っとくだけじゃダメさ!
自分できっかけば作らんば!」
なんてこと言ってたら、丁度店の前を薫が通ったようです。
ぷぷぷ。
時枝が律っちゃんを店の外にポイッ。
鞄抱えて、よたよたと
律っちゃんが道路に出てきましたよ。
「律っちゃん…」
驚いた薫がすぐに笑う。
ね、キミ、笑うの久しぶりなんじゃなくて?
キミを笑顔にさせてくれるのは、
いつもこの娘だね。
「甘いもの食べてたの?口にクリーム付いてるよ」
あらほんとだ。
可愛いね律っちゃん。
今日も地下には来ないのかと訊ねる律っちゃんに
受験も迫ってきたからしばらく行かないことにしたと
視線をずらす。
本当はそれが理由じゃないから、
そらすわけでしょ薫。
だってもし千が居たのなら、
受験だってここには通った筈。
千の痕跡を見たくないんだよね。
心が乱されるから。
「薫さん!あの…。ウチで勉強せん?」
わー、律っちゃんったら積極的。
部屋に男をあげるなんて、
それ、押し倒してOKってことになっちゃうわよ~。
まぁ私もこの年頃の頃は、
そんなこと知りませんでしたけどね。

親父さんは買い付けに行ってるそうな。
うひょー、これは男としては、最大のチャンスってヤツですね?
あ、文化祭の後、大人気になって撮られた写真、
律っちゃんちゃっかり入手してる。
この2人のショットを飾ってる所が、
つくづく律っちゃんだなと思うわ。
「うち、この写真が一番好きで
ずっと飾っとるとよ。
うふふ、2人とも良か顔しとるよね」
律っちゃんの嬉しそうな声を
薫が止める。
「あいつの話は止めてくれ」
まぁ普通好きあってる2人が一緒に居る時に
他の男の話をするのはNGでしょうけど、
キミらは3人で1つ、という括りもあるからねぇ。
この時の薫の心境も、
俺の前で他の男の話をするなという男心ではなく
千を失った痛みに触れてくれるなっていう拒絶だと
思うんだな。
千と過ごした時間は律っちゃんの方が断然長くて
家族みたいな存在だけど、
千の存在の重さ深さは、薫の方が大きいんだよなぁ。
あ~律っちゃん、しょんぼり。
ダメじゃないか薫~好きな子にこんな顔させちゃ。

薫が一生懸命説明してるが、
律っちゃんきいちゃーいません。
さっきは御免なさいって謝ったりして。
千が居なくなって一番辛いのは薫。
うん、それは正しいんだが、
だからこそ、そこに触れると薫は
冷静では居られなくなるんだよ、律っちゃん。
「俺は平気だよ、
アイツが居なくなっても
俺には律っちゃんが居る」
嘘ばっかり。
もしそうなら、もっと律っちゃんと会ってるでしょ。
律っちゃんでも埋めれない唯一の穴が千という穴。
うわー、律っちゃんに向けた薫の瞳が色っぽい。
律っちゃんより薫の方が色気あるよなぁ。
少し顔を傾けて、近づいてくる薫の顔に、
律っちゃんがちょっと恥らって…でも受け入れる。
むふふん♪にやにやにや。
ちゅっ。
そして…
律っちゃんの頬に手を掛けた薫は、
…やっぱり押し倒したよ。

うんうん、男ってこういう生き物よね…。
律っちゃんは待ってと抵抗するけど、
薫は聞く耳持たず。
スイッチ入っちゃうとさ、獣まっしぐらですよね。
どんな男でも…多分。
それが生理現象ってものでしょう…多分。
「アイツが…居なくなって良かったよ。
これでいつでも、律っちゃんと2人っきりになれる」
あらあら、そんな強がり言って。
自分に、言い聞かせようとしてる?
律っちゃんを好きな"男"としてのキミは
確かにそんな気持ちも無くは無いでしょうよ。
でもそれ以上に、千の事も大切だし、
"3人"で居るのが幸せだったでしょアナタ。
「止めて!!」
律っちゃんが薫を突き飛ばして起き上がる。
襲われた事よりも、薫の言葉にショックを受けてる。
「なんで?なんでそがんこと言うと?
千太郎が居らんようになって
良かったなんて
たとえ、冗談でもそがん言葉、
聞きとうなかった」
うん、本心じゃないよ律っちゃん。
千が居なくて辛くて寂しくてどうしようもないから
薫はこんな言葉を吐いてしまうんだ。
でも心に開いた穴は、律っちゃん抱いた所で埋まらない。
分かってる筈なのにね。
自暴自棄ってヤツですよ。
台所でお湯沸かしてる律っちゃん。
やかんも時代が出てますね。
薫が下りてきて御免と謝り、
言い出せなかった事をついでに告げる。
「俺、東京の大学に行くんだ」
そうでしょうね。
もともとはそっちの人なんだし。
「今日はもう、帰るね」
そんな薫に律っちゃんは一言も声を掛けず
背中で見送った。
でも…
薫が出て行ったとたん、息を吐いて床に膝を付く。
沸騰したやかんの音がまた…。
ショックだよね、律っちゃん。
-最低だ!
最低だ、俺は!!
くそっ!
なんでこうなってしまうんだ!
わー、もう卒業ですかー。
千の名は呼ばれなかったらしい。
そりゃそーよね。
どうせ皆バラバラになる。
ここでの事も、皆すぐに忘れる、と
薫は冷めてるけど、丸尾はそうじゃないみたいよ。
「2年の文化祭の君達の演奏、
僕はきっと、一生、忘れないよ」
おや涙ぐんでますか丸尾。
アンタ、結構良いヤツだったよね。
あの演奏はね、私達も忘れないよ。
このアニメスタッフのこだわりの仕事ぶりもねっ。
きゃ~時枝が丸尾の制服の第二ボタン欲しがってるー。
時枝ったら、なんで丸尾なんだろ。
確かにギターの腕はたいしたもんだが…。
う。
律っちゃんとは…距離出来たまま卒業ですか。
薫ったら、もぉ。
なにやってんの!
このまま離れてしまって良いの?
この憎い坂ともお別れ、と、
卒業生達が駆けていく。
無言で坂を下る薫と
BGMのボトルネックのギターのフレーズが
妙に合うわ~。
切ないっ!切ないぞっ!!
大学受かって、親父さんに報告。
これで東京行き確定です。
寂しくなると口にした親父さんが、
めでたい事なんだから暗くなってはイカンなって
言うのが良いよね。
律っちゃんもこっちの大学受かったらしいけど
呼んでも下りてきません。
確認するまでも無く、薫は店を出て、
外から律っちゃんの部屋に向けて、叫びます。
薫ってさ、こういうとこ、
勇気あるよね。
この間の事を謝り、俺の話なんか聞きたくないかも
しれないけど
これだけは言わせてくれと、
カーテンが閉められたままの部屋へと
言葉を投げかける。
聞き耳立ててる親父さんが可愛い。

「俺がここに通うようになったのは、
君の、笑顔が見たかったからなんだ!」
うひょー、親や近所の人の聞いてる前でっ。
すげぇな、薫。
苦しい時でも律っちゃんの笑顔を見れば
ホッとした気持ちになれた。
「そんな気持ちを君に出会って初めて知ったんだ。
ありがとう律っちゃん、君に会えて良かった」
言い切ったー。
薫のこういうとこ、尊敬するわ。
ぷぷぷ。
腕組んで考え込んでる親父さんがやっぱり笑える。
そしていよいよ佐世保を離れる時が来ました。
「向こうに着いたら連絡なさいね」
おや、伯母さんとまり子、見送りですか。
「薫君、手紙とか書いてよね」
へぇ、まり子、そんな仲良しになってたんですか。
電車に乗り込んで…ちょっと背後を気にしてる?
律っちゃんは来てくれないのかなって所かな。
おおい、と駆けつけてくれたのは親父さん。
餞別と、律っちゃん手製のお弁当も入ってるらしい。
本人に来て欲しかった薫は残念そうです。
発車の時は、ちょっと涙出ましたか?
親父さん、良い人だよなぁ。
あぁぁぁっ、ホームを走る靴音。
律っちゃんが電車追いかけて走ってます。
もちっと早く来いよー。
電車の最後尾まで走る薫。
その窓から、見えましたか?
律っちゃんは頑張って、笑顔で手を振ってましたよ。
ほんとは悲しいでしょうに、
薫がホッと出来るように、笑顔で。
ええ娘やぁ~。

アイキャッチは卒業証書。
…と、医師免許証!?
大学すっとばして、もう医者ですかっ。
早っ!!
まだ研修医のようですが…、
おっ髪が伸びたね。
ますます受けが似合いそうな風貌に…げふんげふん。
8年後ですかー。
月日の経つのは早いものですなぁ。
お、巡回ですか。
こうやって廊下を団体で歩くのって、大学病院だよね。
私も一度大学病院に入院したことあって、
その時見たんですけどね。
私の担当も、メインの先生+研修医みたいな先生2人の
3人体制でしたわ。
食堂でお疲れ気味の薫。
仮眠室で少し横になればと同僚が声を掛けてくれたけど
今横になったら戻って来れなくなるってさ。
研修医の当直はハードで、体力が無いとやってられないと
同僚がぼやいてます。
この男も研修医のようですけど、
白衣が違うのは担当部署が違うからかな。
テレビでは歌手としても俳優としても活躍の人気スターが
インタビュー受けてますが、
うわわわっ星児じゃないですかっ。
思わずスプーンもぽろりと落とすってもんだ。
歌と演技とどっちが好きかと訊かれてる。
薫が高校の同級生だと教えると、
この同僚の妹がファンなのだそうで、
サイン欲しがってますよ。
星児ったら、以外とジャズなんかも好きとか応えてるわー。
それ、薫達の影響ですよねぇ。
薫達には古いとか言っといて…ふふ。
星児は見事、夢を叶えた。
そんな姿を見れば、どうしても思ってしまうよね。
自分達の音楽の事…。
「まさか…薫君?」
うっわー、すっかり奥さんな風貌になっちゃってるけど
百合香さんじゃありませんかっ。
こんな所で再会するなんてね。
って、もしかしてお腹デカイ?

「凄いわ凄いわっ薫君がお医者様になってる」
天然お嬢様な感じは変わってないわね。
妊娠六ヶ月ですかー。
確かに淳兄は女の子だったら甘やかしそう。
上手く行ってるのね、良かったわ。
でもその淳兄も、最後に拝みたかったよ。
百合香ぁ、なんで一緒に来ないんだよ。
薫、ピアノはめっきり弾いてないようです。
残念よねぇ百合香。私も残念。
千が居なくなった話は知ってたようです。
あれから一度も会ってないのかと訊かれた薫が
言葉もなくこっくり頷く。
8年経っても、それに関しては薫の時は止まってる感じだな。
はしゃいでる場合じゃない、と百合香は鞄をごそごそ。
皆に見せようと思って持ち歩いていたという写真。
地元の友人が送ってくれた写真だそうだが
左端の人物が誰かに似ているそうな。
頭切れて我々には見えませんが、周囲の人たちから
ずば抜けて背が高いのは分かるね。
胸の位置が、新郎の首のあたりだもの。
千に似てるんですね。
千、なんですね。
教会での結婚式の写真。
神父になってたんですか。
写真を借りて、薫はすぐに現地へと向かう。
研修医さんがよく休暇取れましたね。
って、ホームにいる駅員が丸尾じゃないか。
キミも夢叶えた感じ?
ぷぉ~って、えっ?船で渡るの?
離島ですか。
-なんなんだよ、いったい。
アイツのこと、ずっと忘れようとしてたのに。
この鼓動が止まらない。
この心臓のリズムが、
どうやっても止められない。
だからさ、運命の相手なんだってば、千は。
あ、いやBLじゃなくてよ。(笑)
今回の人生において、出会わなきゃいけない人。
そういう人ってのは、引き離されることになっても
また巡り合うことになってるのさ。
引力が働くんだよ。
教会は坂の上。
ここでもやっぱり坂なのね。
ここの神父は昔から居る人で、身寄りの無い子を集めて
育ててるそうな。
あー、8年前なら、あれも一応身寄りの無い子供の領域に
入っていたかもね。
卒業前だからギリギリ学生だし未成年。
身体デカイけど。

「あ~居るよ、神父見習い。
なんや神父様に迷惑ばっかかけとるらしか」
あー、それだ。間違いない。

-ひょっとして…
もしかして、アイツが…
良い教会だね。
長崎の浦上天主堂に似た感じだ。
礼拝堂に入ると、人気は無く、
白い布の被さった何かが眼に留まる。
こんな風に布をはぐのは三回目ね、薫。
そしていつもそれは、千絡み。
布を取った下にあったのはドラムセット。
神父見習いが、どうやってこんな高級品手に入れれたのか
そこは突っ込まないであげよう。
薫の第一声は、笑いを含んだ
「ハッ…ははは、なんだよこれ」
あははは、と心から笑った。
こんな風に笑うの、きっと久しぶりでしょ薫。
神父見習いは子供達と遊んでいましたが、
風に乗ってオルガンの音が耳に届きました。
ハモンドオルガンの丸みを帯びた【Moanin'】
ちょっとスローで突っかかった感じなのは、
弾き慣れて無いせいかな。
ピアノになれてると、電子ピアノとかって鍵盤軽いから
弾き難いらしいんだよね。
これはバンド組んでる、ピアノ歴長い友人から聞いた話。
ハモンドオルガンの鍵盤はどの程度か知らないが
タッチは変わるだろうと思う、かなり。
神父見習いの口の端がニヤリとあがり、
肩車していた子供を下ろす。
「いつか…こがん日が来るかもしれん…
そう思とったばってん、そん時の来たようたい」
千は、教会へと戻り、オルガン弾く薫を見て
感慨深そう。
でも感動してる場合じゃないね。
すぐにドラムに向かいますよ。
薫が顔を少しだけ向けて確認するのが良いね。
そん時の表情が美人さんだ♪
千はドラムセットに向かい…
おや、スネアをセットしていきなり叩き始めましたか。
え~っチューニングは良いのかぁ?
まぁ、感動の再会に水差しちゃ悪いんで
突っ込まないでおきますか。
うっほーかっけぇ~っ!!
最後に見れる&聴けるとはっ。
子供達が何事かと覗きに来ましたよ。
相変わらず、音と動きがピッタリで、
素晴らし過ぎるっ。泣ける~っ!!
子供達も立ち上がり、飛び上がって拍手~。
みんな笑顔だ。
あぁもっと、もっと、もっと!
聴いていたいよ2人の演奏。
皆に聴かせたいよ。
「こら!お前ら、なんばしとるとか!
特別の時以外は、イカンというとるとに!
また、勝手に!!」
わー神父さんに叱られたぁ~。
「まずい…逃げるぞボン!」
なんか、いつものパターンですね、お2人さん。
「待てよ、千!」
おぉOP~。
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いいね、いいね。
あれ?飛んでる鳩はサラですか?
坂道を駆け下りる2人は、あの頃とちっとも変わってない。
見てくれは2人とも男前になってるけどね。
その坂を上ってきている人が一人。
百合香が葉書で千に似ている神父が居ると
律っちゃんに葉書で知らせていたのね。
このタイミングで探しに来るとは、
やっぱ運命ね、キミ達。
道の途中で薫の足が止まった。
スーツ姿でショートヘア。
見てくれはこちらも随分変わりました。
でも見間違えたりはしない。
律っちゃん、美人になったね。
息を整えて見つめ返す2人を見て、
あの頃と同じ顔で、
律っちゃんが笑った。
あ、EDもやるのね。
この曲は好きだけど、さっきのシーンで終わった方が良かった気がします。
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最後は随分駆け足で、詰め込んだ感じですね。
2クールでもっとじっくり見たかったよ。
演奏シーンが増えればスタッフさんが
死んだかもしれないけど…。
まぁそれでもね、この作品の演奏シーンへのこだわりは
アニメ史に残ると言っても良いんではない?
良いもの見せてもらいました。
丸尾同様、一生忘れませんよ。
監督、スタッフさんお疲れ様でした。
良い仕事をして下さり、ありがとうございました。
感想も毎回遅れ気味でしたが、
いつも見に来てくださった方たちに感謝です。
また今後、他の作品でもご縁がありましたら
宜しくお願い致します。
前回までの感想
#1
「坂道のアポロン」#1【モーニン】
すげぇ…音と動きがめためた合ってる~っ!!
#2
「坂道のアポロン」#2【サマータイム】
ここまでマジに描いてくれるなんて感動♪
#3
「坂道のアポロン」#3【いつか王子様が】みんな片思い…。
#4
「坂道のアポロン」#4【バットノットフォーミー】淳兄カッコ良すぎ~。
#5
「坂道のアポロン」#5【バードランドの子守唄】良い巡り合わせね。
#6
「坂道のアポロン」#6【ユー・ドント・ノウ・ホアット・ラブ・イズ】
想う重さはきっと同じ。
#7
「坂道のアポロン」#7【ナウズ・ザ・タイム】鳥肌モンでしたね…。
#8
「坂道のアポロン」#8【ジーズ・フーリッシュ・シングス】
こりゃまた、ややこしいことになりましたな…。
#9
「坂道のアポロン」#9【ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー】お幸せに~。
#10
「坂道のアポロン」#10【イン・ア・センチメンタル・ムード】
薫を甘く見るなよ千。
#11
「坂道のアポロン」#11【レフト・アローン】
一難さって一難…どころか最悪じゃないか。
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