「超訳百人一首 うた恋い。」#3【宗貞と吉子 僧正遍昭】内田さんの宗貞っぷりがイイ!!
いやはや、今回も良かったです。
切なかったなぁ。
ギャグ部分多いんだけど、キュンと来るトコは
ちゃんとあって、結構クルわぁ。
吉子、小野小町は知ってても、
宗貞、僧正遍昭のことは全然知らなかったので
勉強になりました。
まぁこれは超訳なので、実際どうだったかは不確かですが
宗貞が、なかなか良い男でしたねぇ。
内田夕夜さんは良く知らなかったんですが
ディカプリオの吹き替えの方なんですね。
で、私も見てた「さらい屋五葉」の松吉ですかー。
全然違うんだもの、ピンと来ません。
なにはともあれ、内田さんの宗貞っぷりが
凄く良かったです。
台詞の1つ1つ、しっかり聞いちゃった。
宗貞という人が、声と口調と表情で、
しっかり出来上がってると思えました。
心情もよく声に乗っていて、余計切なくさせてくれた。
ちょい惚れましたわ、宗貞。
今度から、百人一首でこの歌が出たら、
貴方の切ない胸のうちを思い出すことでしょう。
切なかったなぁ。
ギャグ部分多いんだけど、キュンと来るトコは
ちゃんとあって、結構クルわぁ。
吉子、小野小町は知ってても、
宗貞、僧正遍昭のことは全然知らなかったので
勉強になりました。
まぁこれは超訳なので、実際どうだったかは不確かですが
宗貞が、なかなか良い男でしたねぇ。
内田夕夜さんは良く知らなかったんですが
ディカプリオの吹き替えの方なんですね。
で、私も見てた「さらい屋五葉」の松吉ですかー。
全然違うんだもの、ピンと来ません。
なにはともあれ、内田さんの宗貞っぷりが
凄く良かったです。
台詞の1つ1つ、しっかり聞いちゃった。
宗貞という人が、声と口調と表情で、
しっかり出来上がってると思えました。
心情もよく声に乗っていて、余計切なくさせてくれた。
ちょい惚れましたわ、宗貞。
今度から、百人一首でこの歌が出たら、
貴方の切ない胸のうちを思い出すことでしょう。
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第3話 「宗貞と吉子 僧正遍昭」
良岑宗貞は小野良実の娘・吉子と子供のころから
兄妹のように育った。
男たちの「百夜通い」の話との吉子後宮入りの噂を
耳にすると、宗貞は自ら百夜通いに挑むことを決意する。
子供の頃からお互いを想いあっていた宗貞と吉子。
気持ちが通じあったかのように見えた二人だったが、
宗貞は結婚したら宮仕えして自分の能力を試したいと
いう吉子を説得できないまま、膠着状態が続いていた。
そしてついに運命の百夜目が訪れる。
「う~ん、今日も良い天気だなぁ」
って、梶さん!いや、定家!
なんて格好してんですかっ。
「藤原スカイツリー定家です」
わざわざスカイツリーになる意味あんのか。
勅撰和歌集?
先週、大不評だったといじけてたのは、
新勅撰和歌集でしたよね。
あれより前ってことですか。
さきがけになった古今和歌集。
選出に当たったのが、紀貫之。
だからー、東京タワーになる必要がどこに…。
紀貫之は代永さんなのねー。
歌だけでなく女性の振りして
土佐日記書いたりしたという貫之。
「今で言うネカマだね」
「てへぺろ」
ネカマかぁ~。
おー、確かに。上手い事言うな。
親近感沸いてきた。
OP~。
この曲、結構クセになってきたかも…。
貫之が訪ねて来たのは宇治山で暮らす喜撰のもと。
和歌集選審の勅命を受けた貫之は、
序文に喜撰を含む6人を
近代の優良歌人として紹介しようと考えていた。
僧正遍昭、小野小町、在原業平、大友黒主、
文屋康秀、喜撰法師の6人です。
「うむ、しかし何故その6人なんだ?」
業平が入ってるのは個人的にとても嬉しいですけど。
また会えるかなと期待も膨らみます。
業平の兄の行平や小野篁が何故入ってないのかと
喜撰が疑問を口にしました。
ただ単に、そのあたりの偉い人だと気を遣うからだそうですよ。
貫之はあまり位が高くないのね。
それと惟喬親王に縁のある者から幾人か選ぶよう
お達しもあったようで。
戦争で敗れた惟喬親王の祟りが怖いので、
縁者を褒めとけってことらしい。
とことんぶっちゃけだね、この作品って。
「そんな理由で選ばれても嬉しゅうないわい!!
選びなおせ!」
ほらぁ喜撰が怒っちゃったよ。
貫之は純粋に6人を尊敬する歌人として
選んだのだと返す。
残念ながら喜撰以外は皆故人。
それで当時の話を聞かせて欲しくて
喜撰を訪ねて来たというわけ。
「仕方が無いのう」
再び座って、喜撰は話を始めてくれました。
これはまだ、僧正遍昭が良岑宗貞だった頃のお話…。
小野良実の娘、吉子の元へ
「百夜通い」出来るかどうか
皆で賭けてるという話を宗貞は聞かされます。
3日や5日でリタイアしてる者が続出。
仕事で疲れた身で通っているのにつれなくされて
心が折れるらしい。
それで今では吉子を悪くいう事で憂さ晴らし?
私が欲しいなら百夜通えというのは傲慢、
売り惜しみしてるが実は人様に見せれない顔なのだと
言う言う。
けれどそれを聞いた宗貞はサクッと否定。
「労力に見合うだけの絶対の美女だからね」
遠い記憶が蘇る。
子供の頃から、2人は兄妹のように育ち、
吉子は宗貞を「お兄様」と呼んでいるのね。
同僚達は、宗貞も挑戦しろと言い出した。
だけどこの賭けももうすぐお開き。
良実は娘を後宮に入れるつもりらしい。
これには宗貞の表情も固まりました。
-吉子が…帝の后になる…。
で、早速吉子を訪ねたのね。
もう大人だからと御簾は上げてくれません。
吉子は遠藤綾さんね。
とりあえず遠藤さんは分かるわ。
女性声優の聞き分け鈍い私でも。
百夜通いの話が巷で噂になってると
切り出して、
吉子があまりにつれないから
男達は、やれ傲慢な女だと
恨めしく思ってるようだと告げる。
「やぁねぇ誘いを断られて、相手を罵るなんて」
「断るのはいいさ。ただ百夜通えっていうのは
あんまりじゃないのかい?」
無理難題をぶつけるなら、
最初から嫌だと言えばいい。
傲慢といわれても仕方ない。
「あらお兄様までそんな愚かな考えなの?」
女は結婚してしまえば、後は待つだけの身。
お出でにならない夫を恨めしく思う夜が
それこそ百夜続くかも知れない。
…ふむ、一理あるね。
「その覚悟を決めるために、
相手の心を計ろうとするのは当然のこと。
女が幸せを求めることは、傲慢かしら?」
なるほど、と理解した宗貞。
「では、まず私の心を示そう」
百夜通い、今度は宗貞が挑戦することになったと
今日は一夜めだと告げると、吉子は慌てます。
「まあ、嫌だわ、お兄様らしくもない!
ご友人にそそのかされたのね」
そんな吉子に宗定は、
「私の恋心を認めてもくれないのかね?」
ぷぷぷ、吉子、今、貴女、変な顔になってるわよ。
吉子の事は昔から憎からず思っていた。
ただ兄妹のように育ったから、それが恋だと
今まで気づかなかった。
どうして突然そんなことを…という吉子の問いに、
「貴女が入内すると聞いたから。
私の手の届かない場所へ行くとなると
気づかされるものがあった」
そういうものですよねぇ、実際。
「私は貴女を愛しているよ。
誰にも譲りたくない、それが例え帝であろうと」
おおっ御簾の下から手を差し込んだっ。
その御簾を必死に下ろそうとする吉子の気迫が凄い。
「やっぱり通わないとダメ?」
「ダメよ!!」
「ええ~面倒くさいなぁ」
「お兄様!」
ぶははは。真面目に語っていた宗貞が
一転してギャグ口調になるからまた面白いね。
自分なら、吉子を百夜もほっておくことはしないと
宗貞は言い切りますが、口だけならなんとでも言える。
それを分からせる為の百夜通いです。
宗貞は降参して、地道にやることにしました。
「でも覚えておいて。私は負けず嫌いなんだ。
必ず百夜通い通す。だから君も
そのつもりでいるように」
うはは、吉子、ドキドキしてますな。
宗貞もあれだねー真面目そうな雰囲気ですが
結構色気が…。
二夜めから雨とはついてないことで。
でも大変なのは牛飼いの方ですよね。
って、牛飼いは下崎さんだ~。
下崎さんは夏目ファミリーですからね。
(中級牛顔 他、兼役盛りだくさん(笑))
他所でもお声聞くと嬉しいです。
「お兄様、濡れませんでしたかっ!?
これをどうぞ」
いや濡れてるのは牛飼いの方ですよ。
思いのほかもてなしてくれてますが、
雨の中来たというだけでなく、
やはり宗貞だからでしょ。
あ、贔屓というより、
宗貞がその気なら、相談があるからだそうで…。
「もし結婚したら、私の宮使いを許して頂きたいの」
吉子は御所に参内するのが夢。
歌を競い、美を競い、
天上人との駆け引きの中で
自分を高めたい。
「ね、きっとお兄様の自慢の妻になりましてよ!!」
頬を高潮させ、嬉々として吉子は告げるが
宗貞は反対。
吉子のような器量良しを男どもが放っておくわけないし
帝の目に留まりでもしたら困る。
歌が好きなら個人的に歌集を編めばよい。
協力は惜しまない。
だけど、家で大人しく待ってる妻で
居て欲しい、わけだ。
男ってそういうものよね。
でも吉子は家で自分の世界に浸るのではなくて
色んな方と触れ合って技を磨きたい。
御所に夢を見ているようだが、
あそこは歌を歌っていれば良いだけの
世界ではないと宗貞はたしなめる。
「そんなの分かってるわ」
「いや、分かってない」
御所の怖い話でもしようかと、
宗貞がちょっと意地悪なことを言いますが、
怒ってもう寝ると行ってしまいました。
相変わらず子供っぽい所の抜けない娘。
宗貞はまたあの幼き日のことを思い出します。
持統天皇の詠んだ歌がお気に入りだった吉子。
女性なのに天皇になって素敵だと眼を輝かせていた。
『吉子は天皇になりたいの?』
『そうよ、だって一番偉いんでしょ?』
宗貞は桓武天皇の孫だが、
父は親王ですらなかった。
だから宗貞が天皇になることは無い。
女も天皇にはなれない。
つまらない、と吉子は寂しそうな声を落とした。
『だったら女は、どうすれば偉くなれるのかしら』
天皇になれないなら、
後宮で一花咲かせようとでも
吉子は思ったのか…。
-あと98夜、説き伏せてみるか。
季節は秋になったようですが、
百夜通いは続いています。
御所は思ってるほど楽な所ではないと説いたり、
自分の父の出生について話して説得を試みる。
宗貞の祖母は帝の許しを頂いて宗貞の父を産んだが
女官ごときがと周りの后達から苛められて
大層苦労したらしい。
入内するなら吉子は更衣。
ランクは女官と大差ありません。
「祖母の二の舞だろうね」
そこまで言っても吉子は頑なです。
苦労は承知の上、もう腹は決まってる。
秋も深まり、新嘗祭も近づいてきた。
だがどうにも吉子の態度は日増しに頑なに…。
というか、めらめらと炎が立ち上ってるやないの。
もはや男女の逢瀬ってムードじゃないわね。
「今日もご機嫌斜めかな、紅葉要る?」
言い方が笑えるね。
これが"うた恋い。流"なんだよね、きっと。
「宮使いを認めるなら、受け取ってもよいわ」
「じゃあ、あげない」
子供の頃、吉子は天皇になって偉くなりたいと
言っていた。後宮に入りたいのは同じ理由かと
宗貞が真面目に訊く。
結果的にはそうだが、
ちょっと違うらしい。
結婚も考えたそうな。
「それこそ、お兄様みたいな方に愛されて…
浮気はされるだろうけど…」
口の下が富士山になってんで~。
「いや…なんで決め付けるの…」
「されるかもしれないけど!」
ぷぷぷ。
それでも誇りを失わず、家を守って子を育て
己を強く保って尚輝けたら、
それはとても立派ですばらしいこと。
でもそれでは自分の眠った部分が
あまりに多い気がする。
今まで学んできた事。
培ってきた知識を、
十分に試す機会はそこにあるのか。
自分の色んな部分が枯れていくのではないか。
それがどうしても我慢できない。
「たった一度の人生、
自分の全てをかけて
高みで戦いたい。
その先にあるのが、辛い事ばかりだとしても!!」
吉子が男なら、宗貞もその夢を応援したかった。
だが吉子は女。しかも美しい女だ。
「お兄様にとって、女は可哀想で守ってあげなきゃ
いけない生き物なのね」
否定はしないと宗貞。
この時代、女性はどうしたってそういうもの。
「君もそれが分からないほどに子供じゃないだろ」
どうしてわざわざ辛い道を選ぼうとするのか。
幸せになりたいのではなかったのか。
「成りたいわよ!でも誰かに
してもらいたいんじゃないわ!
私が自分の力で幸せになりたいのよ!」
待ってるだけの、
守られなきゃ生きていけない女になるのは嫌。
「お兄様がそんな私しか
望んでないって分かるたびに
悲しかった!!
どうしてそれが分からないのよ!!」
あー、彼女の気持ちは分かるなぁ。
私もそっち寄りだからね。
"自分"が強すぎて人並みに結婚出来なかったクチ。
吉子のように成功はしてませんので、
トホホかもしれませんが、後悔はしてないよ。
この夜はそのまま喧嘩別れ、あそこまで強情だとは
宗貞も誤算だったようです。
-いや、昔からか…。
あれくらい負けん気が強いなら、
ここでもやっていけるかもと思うものの
中途半端に手放すぐらいなら
いっそ入内された方がマシだと思いなおす。
100夜めは、狙ったような大雨。
今日で決着が付くとも思えないが、
行くことにしたようです。
牛飼いも大変でしたね。
主人の恋が報われるなら本望だって。
良い家来ではないか。
-報われれば良いが…
報われそうに無いよね…。
って、ええーっ!
橋がいきなり崩れて、宗貞の乗った車がっ!!
「お兄様が亡くなった!?」
「川の増水に橋が持たずお渡り中に落ちたかと…
お車は見つかったのですが…」
ええーっそんなぁ~っ。
吉子は布を取って探しに行くと言う。
女房(これは乳母かな)が止めても聞きません。
つかつかと飛び出した廊下でぶつかったのは…
なんと、宗貞ではないですか。
水も滴る良い男になってるー。
なんだろう、水に濡れて着物が着崩れてるだけで
男前度あがるというか、色気が出るというか。
「えっへ、やっと顔を見せたね」
第一声がそれか。宗貞ったら。
「お兄様!?ほんとにお兄様!?」
「ん?この雨じゃ来ないと思った?」
「橋が落ちて…車が…」
「寸での所で放り出されてね。
中身はこの通り。へっへへ」
湯を持ってくるという吉子の腕を掴んで
宗貞が、いきなり抱き上げた~っ!
「君はこっちだ」
きゃあ~っ。
なんか素敵~っ♪
これで百夜達成。
残念だったねという宗貞に抱きつき、
ごめんなさいごめんなさいと吉子が謝る。
「私が馬鹿なことを言ったせいで、
お兄様をこんな恐ろしい目に…」
「いいよ、平気だ」
あー、なんか宗貞の言い方、良いなぁ。
「泣いてないで顔を見せて」
でも吉子は大泣きで、鼻も出て酷い顔。
「せっかく顔を見られたのに不細工だなぁ」
あはははは。
「嘘嘘、泣き顔も綺麗だ」
そう優しく告げて、近づける唇。
でもその口に、吉子の掌が押し当てられた。
「ごめんなさい」
宗貞は悲しそうに笑い、おいでと抱き寄せる。
「どうしてもダメなの?
百夜じゃ私の想いは伝わらなかった?
私が嫌い?」
嫌いな筈、無いよね吉子。
子供の頃からずっと大好き。
だからこの百夜、吉子は迷った。
宗貞に愛されて共に築いていける
未来があるなら見たかった。
「でもそれ以上に、どうしても、
諦めきれない、私の夢」
「どうか今夜は来なかった事に
してもらえないでしょうか」
しおらしく頼んだのに、
「ダメ!!」
片手チョップに、
「痛っ!!」
綾さん、こんな野太い声も出るのね。
「百夜通ったら、私のお嫁さんになる約束だ」
押し倒した吉子の着物の紐をほどきながら
苦しげに表情を歪ませて、胸元に額を落とす。
「…分かったよ」
宗貞ぁぁぁ~。
「私の負けだ…吉子」
宗貞は友人からどうしてあと1夜、
頑張らなかったのかと罵られてる。
「雨が酷くて、出かけたら死にそうだったから」
実際死に掛けたもんな。
宗貞の言うとおり、吉子は美しいと友人達は
認めました。
業平が高子に一目ぼれした五節舞。
宗貞の場合は、これが見納めになるのね。
【あまつ風 雲のかよひ路 ふきとぢよ
をとめの姿 しばしとどめむ】
風よ、強く吹いて天女が帰る路を閉ざしてくれないか。
今しばらく彼女の姿を 見ていたいから。
-君はこれからどのように舞うのだろう。
君に…幸あらんことを…
更衣として入内した吉子。
彼女が後の小野小町なのですね。
うわーん、切ないわぁ。
ED。
こっちは画が来ましたが、アニメ版でもジャケは
本人達なの?
おっ次回は「康秀と業平 文屋康秀」
また業平に会えるのですねっ。
楽しみです。
【吹くからに秋の草木のしをるれば
むべ山風をあらしといふらむ 】
おぉこれですかー。
さてこの歌の背景、どんななのやら。
エンドカード、ここっ!?
可哀想な吉子。
美人なのに。
前回までの感想
#1
「超訳百人一首 うた恋い。」#1 結構面白いぞ。
#2
「超訳百人一首 うた恋い。」#2【貞明と綏子 陽成院】
素敵じゃないか。
第3話 「宗貞と吉子 僧正遍昭」
良岑宗貞は小野良実の娘・吉子と子供のころから
兄妹のように育った。
男たちの「百夜通い」の話との吉子後宮入りの噂を
耳にすると、宗貞は自ら百夜通いに挑むことを決意する。
子供の頃からお互いを想いあっていた宗貞と吉子。
気持ちが通じあったかのように見えた二人だったが、
宗貞は結婚したら宮仕えして自分の能力を試したいと
いう吉子を説得できないまま、膠着状態が続いていた。
そしてついに運命の百夜目が訪れる。
「う~ん、今日も良い天気だなぁ」
って、梶さん!いや、定家!
なんて格好してんですかっ。
「藤原スカイツリー定家です」
わざわざスカイツリーになる意味あんのか。

勅撰和歌集?
先週、大不評だったといじけてたのは、
新勅撰和歌集でしたよね。
あれより前ってことですか。
さきがけになった古今和歌集。
選出に当たったのが、紀貫之。
だからー、東京タワーになる必要がどこに…。
紀貫之は代永さんなのねー。
歌だけでなく女性の振りして
土佐日記書いたりしたという貫之。
「今で言うネカマだね」
「てへぺろ」
ネカマかぁ~。
おー、確かに。上手い事言うな。
親近感沸いてきた。

OP~。
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この曲、結構クセになってきたかも…。
貫之が訪ねて来たのは宇治山で暮らす喜撰のもと。
和歌集選審の勅命を受けた貫之は、
序文に喜撰を含む6人を
近代の優良歌人として紹介しようと考えていた。
僧正遍昭、小野小町、在原業平、大友黒主、
文屋康秀、喜撰法師の6人です。
「うむ、しかし何故その6人なんだ?」
業平が入ってるのは個人的にとても嬉しいですけど。
また会えるかなと期待も膨らみます。

業平の兄の行平や小野篁が何故入ってないのかと
喜撰が疑問を口にしました。
ただ単に、そのあたりの偉い人だと気を遣うからだそうですよ。
貫之はあまり位が高くないのね。
それと惟喬親王に縁のある者から幾人か選ぶよう
お達しもあったようで。
戦争で敗れた惟喬親王の祟りが怖いので、
縁者を褒めとけってことらしい。
とことんぶっちゃけだね、この作品って。

「そんな理由で選ばれても嬉しゅうないわい!!
選びなおせ!」
ほらぁ喜撰が怒っちゃったよ。
貫之は純粋に6人を尊敬する歌人として
選んだのだと返す。
残念ながら喜撰以外は皆故人。
それで当時の話を聞かせて欲しくて
喜撰を訪ねて来たというわけ。
「仕方が無いのう」
再び座って、喜撰は話を始めてくれました。
これはまだ、僧正遍昭が良岑宗貞だった頃のお話…。
小野良実の娘、吉子の元へ
「百夜通い」出来るかどうか
皆で賭けてるという話を宗貞は聞かされます。
3日や5日でリタイアしてる者が続出。
仕事で疲れた身で通っているのにつれなくされて
心が折れるらしい。
それで今では吉子を悪くいう事で憂さ晴らし?
私が欲しいなら百夜通えというのは傲慢、
売り惜しみしてるが実は人様に見せれない顔なのだと
言う言う。
けれどそれを聞いた宗貞はサクッと否定。
「労力に見合うだけの絶対の美女だからね」
遠い記憶が蘇る。
子供の頃から、2人は兄妹のように育ち、
吉子は宗貞を「お兄様」と呼んでいるのね。
同僚達は、宗貞も挑戦しろと言い出した。
だけどこの賭けももうすぐお開き。
良実は娘を後宮に入れるつもりらしい。
これには宗貞の表情も固まりました。
-吉子が…帝の后になる…。
で、早速吉子を訪ねたのね。
もう大人だからと御簾は上げてくれません。
吉子は遠藤綾さんね。
とりあえず遠藤さんは分かるわ。
女性声優の聞き分け鈍い私でも。
百夜通いの話が巷で噂になってると
切り出して、
吉子があまりにつれないから
男達は、やれ傲慢な女だと
恨めしく思ってるようだと告げる。
「やぁねぇ誘いを断られて、相手を罵るなんて」
「断るのはいいさ。ただ百夜通えっていうのは
あんまりじゃないのかい?」
無理難題をぶつけるなら、
最初から嫌だと言えばいい。
傲慢といわれても仕方ない。
「あらお兄様までそんな愚かな考えなの?」
女は結婚してしまえば、後は待つだけの身。
お出でにならない夫を恨めしく思う夜が
それこそ百夜続くかも知れない。
…ふむ、一理あるね。
「その覚悟を決めるために、
相手の心を計ろうとするのは当然のこと。
女が幸せを求めることは、傲慢かしら?」
なるほど、と理解した宗貞。
「では、まず私の心を示そう」
百夜通い、今度は宗貞が挑戦することになったと
今日は一夜めだと告げると、吉子は慌てます。
「まあ、嫌だわ、お兄様らしくもない!
ご友人にそそのかされたのね」
そんな吉子に宗定は、
「私の恋心を認めてもくれないのかね?」
ぷぷぷ、吉子、今、貴女、変な顔になってるわよ。
吉子の事は昔から憎からず思っていた。
ただ兄妹のように育ったから、それが恋だと
今まで気づかなかった。
どうして突然そんなことを…という吉子の問いに、
「貴女が入内すると聞いたから。
私の手の届かない場所へ行くとなると
気づかされるものがあった」
そういうものですよねぇ、実際。
「私は貴女を愛しているよ。
誰にも譲りたくない、それが例え帝であろうと」
おおっ御簾の下から手を差し込んだっ。
その御簾を必死に下ろそうとする吉子の気迫が凄い。
「やっぱり通わないとダメ?」
「ダメよ!!」
「ええ~面倒くさいなぁ」
「お兄様!」
ぶははは。真面目に語っていた宗貞が
一転してギャグ口調になるからまた面白いね。
自分なら、吉子を百夜もほっておくことはしないと
宗貞は言い切りますが、口だけならなんとでも言える。
それを分からせる為の百夜通いです。
宗貞は降参して、地道にやることにしました。
「でも覚えておいて。私は負けず嫌いなんだ。
必ず百夜通い通す。だから君も
そのつもりでいるように」
うはは、吉子、ドキドキしてますな。
宗貞もあれだねー真面目そうな雰囲気ですが
結構色気が…。
二夜めから雨とはついてないことで。
でも大変なのは牛飼いの方ですよね。
って、牛飼いは下崎さんだ~。
下崎さんは夏目ファミリーですからね。
(中級牛顔 他、兼役盛りだくさん(笑))
他所でもお声聞くと嬉しいです。
「お兄様、濡れませんでしたかっ!?
これをどうぞ」
いや濡れてるのは牛飼いの方ですよ。
思いのほかもてなしてくれてますが、
雨の中来たというだけでなく、
やはり宗貞だからでしょ。
あ、贔屓というより、
宗貞がその気なら、相談があるからだそうで…。
「もし結婚したら、私の宮使いを許して頂きたいの」
吉子は御所に参内するのが夢。
歌を競い、美を競い、
天上人との駆け引きの中で
自分を高めたい。
「ね、きっとお兄様の自慢の妻になりましてよ!!」
頬を高潮させ、嬉々として吉子は告げるが
宗貞は反対。
吉子のような器量良しを男どもが放っておくわけないし
帝の目に留まりでもしたら困る。
歌が好きなら個人的に歌集を編めばよい。
協力は惜しまない。
だけど、家で大人しく待ってる妻で
居て欲しい、わけだ。
男ってそういうものよね。
でも吉子は家で自分の世界に浸るのではなくて
色んな方と触れ合って技を磨きたい。
御所に夢を見ているようだが、
あそこは歌を歌っていれば良いだけの
世界ではないと宗貞はたしなめる。
「そんなの分かってるわ」
「いや、分かってない」
御所の怖い話でもしようかと、
宗貞がちょっと意地悪なことを言いますが、
怒ってもう寝ると行ってしまいました。
相変わらず子供っぽい所の抜けない娘。
宗貞はまたあの幼き日のことを思い出します。
持統天皇の詠んだ歌がお気に入りだった吉子。
女性なのに天皇になって素敵だと眼を輝かせていた。
『吉子は天皇になりたいの?』
『そうよ、だって一番偉いんでしょ?』
宗貞は桓武天皇の孫だが、
父は親王ですらなかった。
だから宗貞が天皇になることは無い。
女も天皇にはなれない。
つまらない、と吉子は寂しそうな声を落とした。
『だったら女は、どうすれば偉くなれるのかしら』
天皇になれないなら、
後宮で一花咲かせようとでも
吉子は思ったのか…。
-あと98夜、説き伏せてみるか。
季節は秋になったようですが、
百夜通いは続いています。
御所は思ってるほど楽な所ではないと説いたり、
自分の父の出生について話して説得を試みる。
宗貞の祖母は帝の許しを頂いて宗貞の父を産んだが
女官ごときがと周りの后達から苛められて
大層苦労したらしい。
入内するなら吉子は更衣。
ランクは女官と大差ありません。
「祖母の二の舞だろうね」
そこまで言っても吉子は頑なです。
苦労は承知の上、もう腹は決まってる。
秋も深まり、新嘗祭も近づいてきた。
だがどうにも吉子の態度は日増しに頑なに…。
というか、めらめらと炎が立ち上ってるやないの。
もはや男女の逢瀬ってムードじゃないわね。
「今日もご機嫌斜めかな、紅葉要る?」
言い方が笑えるね。
これが"うた恋い。流"なんだよね、きっと。
「宮使いを認めるなら、受け取ってもよいわ」
「じゃあ、あげない」
子供の頃、吉子は天皇になって偉くなりたいと
言っていた。後宮に入りたいのは同じ理由かと
宗貞が真面目に訊く。
結果的にはそうだが、
ちょっと違うらしい。
結婚も考えたそうな。
「それこそ、お兄様みたいな方に愛されて…
浮気はされるだろうけど…」
口の下が富士山になってんで~。
「いや…なんで決め付けるの…」
「されるかもしれないけど!」
ぷぷぷ。
それでも誇りを失わず、家を守って子を育て
己を強く保って尚輝けたら、
それはとても立派ですばらしいこと。
でもそれでは自分の眠った部分が
あまりに多い気がする。
今まで学んできた事。
培ってきた知識を、
十分に試す機会はそこにあるのか。
自分の色んな部分が枯れていくのではないか。
それがどうしても我慢できない。
「たった一度の人生、
自分の全てをかけて
高みで戦いたい。
その先にあるのが、辛い事ばかりだとしても!!」
吉子が男なら、宗貞もその夢を応援したかった。
だが吉子は女。しかも美しい女だ。
「お兄様にとって、女は可哀想で守ってあげなきゃ
いけない生き物なのね」
否定はしないと宗貞。
この時代、女性はどうしたってそういうもの。
「君もそれが分からないほどに子供じゃないだろ」
どうしてわざわざ辛い道を選ぼうとするのか。
幸せになりたいのではなかったのか。
「成りたいわよ!でも誰かに
してもらいたいんじゃないわ!
私が自分の力で幸せになりたいのよ!」
待ってるだけの、
守られなきゃ生きていけない女になるのは嫌。
「お兄様がそんな私しか
望んでないって分かるたびに
悲しかった!!
どうしてそれが分からないのよ!!」
あー、彼女の気持ちは分かるなぁ。
私もそっち寄りだからね。
"自分"が強すぎて人並みに結婚出来なかったクチ。
吉子のように成功はしてませんので、
トホホかもしれませんが、後悔はしてないよ。
この夜はそのまま喧嘩別れ、あそこまで強情だとは
宗貞も誤算だったようです。
-いや、昔からか…。
あれくらい負けん気が強いなら、
ここでもやっていけるかもと思うものの
中途半端に手放すぐらいなら
いっそ入内された方がマシだと思いなおす。
100夜めは、狙ったような大雨。
今日で決着が付くとも思えないが、
行くことにしたようです。
牛飼いも大変でしたね。
主人の恋が報われるなら本望だって。
良い家来ではないか。
-報われれば良いが…
報われそうに無いよね…。
って、ええーっ!
橋がいきなり崩れて、宗貞の乗った車がっ!!

「お兄様が亡くなった!?」
「川の増水に橋が持たずお渡り中に落ちたかと…
お車は見つかったのですが…」
ええーっそんなぁ~っ。
吉子は布を取って探しに行くと言う。
女房(これは乳母かな)が止めても聞きません。
つかつかと飛び出した廊下でぶつかったのは…
なんと、宗貞ではないですか。
水も滴る良い男になってるー。

なんだろう、水に濡れて着物が着崩れてるだけで
男前度あがるというか、色気が出るというか。
「えっへ、やっと顔を見せたね」
第一声がそれか。宗貞ったら。
「お兄様!?ほんとにお兄様!?」
「ん?この雨じゃ来ないと思った?」
「橋が落ちて…車が…」
「寸での所で放り出されてね。
中身はこの通り。へっへへ」
湯を持ってくるという吉子の腕を掴んで
宗貞が、いきなり抱き上げた~っ!
「君はこっちだ」
きゃあ~っ。
なんか素敵~っ♪

これで百夜達成。
残念だったねという宗貞に抱きつき、
ごめんなさいごめんなさいと吉子が謝る。
「私が馬鹿なことを言ったせいで、
お兄様をこんな恐ろしい目に…」
「いいよ、平気だ」
あー、なんか宗貞の言い方、良いなぁ。
「泣いてないで顔を見せて」
でも吉子は大泣きで、鼻も出て酷い顔。
「せっかく顔を見られたのに不細工だなぁ」
あはははは。
「嘘嘘、泣き顔も綺麗だ」
そう優しく告げて、近づける唇。
でもその口に、吉子の掌が押し当てられた。
「ごめんなさい」
宗貞は悲しそうに笑い、おいでと抱き寄せる。
「どうしてもダメなの?
百夜じゃ私の想いは伝わらなかった?
私が嫌い?」
嫌いな筈、無いよね吉子。
子供の頃からずっと大好き。
だからこの百夜、吉子は迷った。
宗貞に愛されて共に築いていける
未来があるなら見たかった。
「でもそれ以上に、どうしても、
諦めきれない、私の夢」
「どうか今夜は来なかった事に
してもらえないでしょうか」
しおらしく頼んだのに、
「ダメ!!」
片手チョップに、
「痛っ!!」
綾さん、こんな野太い声も出るのね。
「百夜通ったら、私のお嫁さんになる約束だ」
押し倒した吉子の着物の紐をほどきながら
苦しげに表情を歪ませて、胸元に額を落とす。
「…分かったよ」
宗貞ぁぁぁ~。
「私の負けだ…吉子」
宗貞は友人からどうしてあと1夜、
頑張らなかったのかと罵られてる。
「雨が酷くて、出かけたら死にそうだったから」
実際死に掛けたもんな。

宗貞の言うとおり、吉子は美しいと友人達は
認めました。
業平が高子に一目ぼれした五節舞。
宗貞の場合は、これが見納めになるのね。
【あまつ風 雲のかよひ路 ふきとぢよ
をとめの姿 しばしとどめむ】
風よ、強く吹いて天女が帰る路を閉ざしてくれないか。
今しばらく彼女の姿を 見ていたいから。
-君はこれからどのように舞うのだろう。
君に…幸あらんことを…
更衣として入内した吉子。
彼女が後の小野小町なのですね。
うわーん、切ないわぁ。
ED。
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こっちは画が来ましたが、アニメ版でもジャケは
本人達なの?
おっ次回は「康秀と業平 文屋康秀」
また業平に会えるのですねっ。
楽しみです。
【吹くからに秋の草木のしをるれば
むべ山風をあらしといふらむ 】
おぉこれですかー。
さてこの歌の背景、どんななのやら。
エンドカード、ここっ!?
可哀想な吉子。
美人なのに。
前回までの感想
#1
「超訳百人一首 うた恋い。」#1 結構面白いぞ。
#2
「超訳百人一首 うた恋い。」#2【貞明と綏子 陽成院】
素敵じゃないか。
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