「夏雪ランデブー」#7 ビックリした…良いのか、それ。(汗)
びっくりです。
貸し出し期間中に、
致してしまうとは思わなかったなぁ。
でも…良いのか、それ。
どっちも辛くない?
どっちもというか、全員か。
後でもし、事実知ったら六花もさ…。
それでも、前へは進めたのかもしれないなと
思ってみたりする。
とりあえず
亮介…頑張れ。
※今の篤の状態、呼びにくいので、
亮介の身体で篤が喋ってる時(声が悠一さん)は、
省略して"中身篤"で行かせて頂きます。
モノローグは篤のままで。
貸し出し期間中に、
致してしまうとは思わなかったなぁ。
でも…良いのか、それ。
どっちも辛くない?
どっちもというか、全員か。
後でもし、事実知ったら六花もさ…。
それでも、前へは進めたのかもしれないなと
思ってみたりする。
とりあえず
亮介…頑張れ。

※今の篤の状態、呼びにくいので、
亮介の身体で篤が喋ってる時(声が悠一さん)は、
省略して"中身篤"で行かせて頂きます。
モノローグは篤のままで。
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あらすじは、
アニメ「夏雪ランデブー」公式サイトより。
あらすじ
葉月が好きだと告白した六花。葉月に体を借りている
島尾は、やりきれない思いを抱きながら六花を海へ誘う。
翌朝、先に発った葉月(中身=島尾)が残したメモに、
六花は島尾の影を感じ心が乱れる。
アバンは前回の最後のやりとりね。
篤が初恋で、付き合ったことあるのは篤だけ。
そんな六花の言葉を、中身篤はどきどきして
受け止めた。
でも続きがある。
「私…私も…葉月君が好き」
あげてー
落とすー。
六花、なかなか酷い女だね、キミも。
いやもちろん、コレの中身が篤とは知らないのだし
仕方ないけど。
OP~♪
中身篤は帽子を取って、ちょっと顔を隠すように持つ。
-無駄な抵抗、悪あがき。
そんなことは、はなから承知。
結局身体を借りてまでして
何がしたかったんだ、僕は。
…震えてるのね。
やはりショックだよな。
-朽ちてもなお死に切れず…。
勇気出して告白したみたいな顔をしてるが
手を伸ばせば分かる。
期待している眼。
でもこれは亮介の手。
「ずるい顔」
声も。
確かにここに居るのに…。
って、何してるの中身篤!
首絞めようとしてた?
駄目だよ悪霊になっちゃー!!
驚いてる六花に、
「これから、時間ある?」
どこかへ連れて行くの?
「今日は君のこと…」
-独り占めしたい。
とは、口に出さず、
店長ではなく六花ちゃんと呼ばせてくれと告げる。
前に一度嫌がられたけど、
やっぱりしっくりくる呼び方が良い。
篤にとっては、そうでしょうね。
「一日だけでいいんだ」
一日経ったら、身体、返してくれるの?
返してあげてよね。
我儘ついでに半日時間も貰う事にしたみたい。
「空がたくさん見えるとこ、行こう」
半日デートして、それで心残りなくなる?
余計離れられなくなるのではないの?
ほんとに返してよねーっ。
その頃亮介は、赤い海の中。
知らない間に景色が変わったのは
篤が新たに絵を描いたからね。
-親指店長は…
どこ行った…。
親指店長か。ぷぷぷ。
はい、来ましたよ、親指店長じゃなくて
今度は人魚店長だけど。
人魚の動きが良いわね。
綺麗に泳いでる。
でも人魚って、上半身裸だもんな。
亮介、あわあわしてる。
即行でシャツ脱いで、顔背けて渡してるよ。
「勘弁して…」
あははは、見てられませんか~。
可愛いこと。
シャツを着た人魚店長が、
分かるような気がすると言う。
「王子が貴方を気に入ったわけ」
早速彼を思い浮かべて、
「はぁ~?」
声を上げた後で口を押さえて、がはがはしてる。
普通水中で声だしたら水飲んじゃうけど
ここはほんとの水じゃないから
溺れもしませんよ。
肉体は別の場所ですしね。
今、六花とデート中ですよ。
人魚姫は読んだ事無いから、
亮介はこの世界の設定は分かりません。
人魚店長は亮介の腕を掴み、
こんな事はいつまでも続かないと告げる。
「長引けば、悲しくなるだけ
それは…彼が一番知っている筈」
思い立つまま電車に乗って、海の見える場所まで
来ちゃった中身篤と六花。
こんなの六花は学生の時以来だそうよ。
「たまにはいいね、わくわくする」
「うん」
大人しいね、中身篤。
六花が誰と過ごしてるつもりでも
この際構わないらしい。
-姿形が変わっても
僕は君の…
一歩も傍を離れたくない。
亮介に何がしたいんだと訊かれた時、
六花を幸せにしたいんだと篤は返したよね。
『死んでるってのがほんとなら無理じゃん』
そうね、彼女には見えてないし、
篤は触れる事も出来ないわけで…。
今、こうして亮介の身体に入って、
触れる事は出来るけど、それは篤としてでは
ないものね。
病気も子供も店の事も、全部どこかで
諦め続けた篤。
-こんな僕にだって、
一つくらい譲れないものがあったって
いいじゃんか。
篤の事を考えると、確かに気の毒な人生だったし
一つくらい我儘聞いてあげたくはなるけど…
でも、生きてる誰かの人生奪って、
乗っ取ってしまうのは駄目。
それは許せないことよ。
海の家でご飯食べるか、この辺の美味しいものを
食べるか。
亮介ならさくさくスマホで探す所だけど
篤はそういうのわかんないよね。
六花に何が食べたいか訊くと、
牡蠣関係以外、と返る。
昔、潮干狩りに行った時、当たって災難だったから。
あっちゃ~っそれは亮介、知らない話のはずよっ。
六花は、ミホが話したのだと勝手に勘違いしてくれたけどね。
真っ赤になって恥ずかしがり忘れてと頼む。
「うん」
うん、の言い方が篤だよなぁ。
六花、なんで違和感感じないかな。
亮介がミホのこと、
「あの人…お喋りが過ぎるよね」なんて
言うわけないじゃん。
その牡蠣が当たった時のこと、
篤はよく覚えている。
食中毒で搬送されてひと晩入院することになり
篤の所へその日は顔を出せなかった。
思いがけず六花が不在で心細さを感じ、
篤は普段自分が味あわせてる不安感を思った。
翌日、退院するとすぐに照れ笑いを浮かべて
六花はやってきた。
そして引き続き最期の日まで、
篤がどんな姿になっても、
六花の表情は、崩れる事は無かった。
手が届くうちに崩れてくれれば
胸の一つも貸せたのにと篤は思う。
-御免ね。
もし生まれ変われたとしたら
僕はやっぱり
君と結婚したいな。
「結局エゴじゃん、旦那のさ」
こちらは亮介。
「本人が一番状況分かってるったって
存在がそもそも血迷ってるからね。
何しでかすか、皆目分からん」
ちょっとカリカリしてる?
「よくそんな相手に身体貸したね」
ほんとだよ。
でも亮介ったら、
「あのオッサン込みで引き受けるくらいの
覚悟はあんだよ」
すげぇよ、それが。
「なんでか知らんけど」
あんなに邪魔されてて邪魔以外の何者でもなさそうなのに
なんでそんな風に思えるの亮介。
「好いていてくれてるのね」
「そりゃあ…」
「王子の事」
そっちか。
「ちがうでしょーっ!俺は、アンタが!」
正確に言うと、アンタ、じゃないよね。
これは見た目六花だけど、篤が生んだ六花だから
六花の姿形はしていても、
六花の感情を持ってるわけじゃないもの。
「あぁそっか、店長に色ぼけなのね」
人魚店長も選ぶ言葉が変わってる。
そこらへんは、六花の性格通り。
篤が彼女をよく理解してるからな。
こちらは現実の方。
海岸に人は居るけど
まだ海開き前だからまばらです。
泳ぎたいわけじゃないからいい、と中身篤。
六花は暑ければ泳ぎたいようですが。
海の家はもうやっていて、花火も売ってる。
「待ってて」
中身篤が買いに走る。
ここ、江ノ島?
つり球思い出すなー。
って、もう夜じゃないですか。
ビール飲んで、花火もやった後なのね。
靴に砂が入ってジャリジャリ。
あれ、気持ち悪いよね。
気持ち分かる分かる。
「諦めてよ、海なんだし」
とか、
「海、静かでいいな」
とか。
声は亮介でも、選ぶ言葉も言い方も
まるまる篤なんだよなぁ。
閑散としていて怖い。
波の音まで怖い、不気味とかいいながら
六花は付き合ってる。
「六花ちゃん付き合いよすぎ。
本当に半日連れまわされてんだもん」
自分が連れまわしたのにね。
楽しかったと返す六花に、
こんなヤツ、どこがいいんだとぼやく。
「若いだけじゃんか」
「自分のこと言ってる?」
金も資格も無い、今時銭湯通いだなんて…ってさ、
六花にしてみれば、亮介が自分を卑下してる風に
見えちゃいますよ篤。
「僕が言うのもなんだけど、
六花ちゃんって男見る眼、無いと思うな」
篤も含めて、ですか。
中身篤が花火に火をつけると
六花の砂浜に置いた左手が少しスライド。
頬にゆっくりと近づく唇を、
中身篤は無言で、花火から眼もそらさずに
受け止める。
これは…辛いだろうね。
-別に驚かない。
これは必然だ。
そうね、もう止められないよね。
六花は亮介に気持ち動いてる。
-多分…僕以外は全て正しい。
無駄な抵抗、悪あがき。
そんなことははなから承知。
涙を一筋こぼしながら、
篤は亮介の唇を、六花へと近づけた。
乙姫旅館って…凄いネーミング。
って、ええーっ。
やっちゃいましたか、あなた達~。
ちょっ!亮介の知らないところで、
やっちゃうって…ちょい酷い。
まぁ篤的にもキツかったと思うけどね。
六花は亮介に身体を許したってことだからさ。
-もう…
誰にも取られたくないのに。
無理ね、死んでるんだもの貴方。
翌朝起きたら中身篤の姿は無くて、
ビックリして起き上がった六花が
まっ裸なのが生々しいね。
浴衣をいい加減に羽織って
テーブルに置かれたメモを見る。
午後電話スル。
葉月
葉月と書く前に竹冠かいて消してある。
つい、篤と書きかけたんだろうな。
でも自分の名前間違えるなんて変だし
これで少しは気づくかしら。
「この字…どうして…」
そうね、字体でも気づく所よね。
かなりクセのある字だし、
覚えてるかどうかわかんないけど、
亮介が書いた字は、履歴書見れば分かる。
見比べたら全然違うと分かる筈。
その頃中身篤は、店に戻り、2階の
自分の部屋を開けていた。
生前のまま何もいじらずに置いてある。
机も椅子も棚も本もそのまま。
「六花ちゃん、
僕の遺品まるっと残しちゃって
どんだけ僕のこと好きなのよ」
あら…声が福山さんだ。
傍に六花が居るわけじゃないから、
もう本人で行きますって感じ?
でも3年も自縛霊で留まってたなら
この部屋のことも分かってたんじゃないの?
初めて知ったような口ぶりよね。
並んでる植木鉢の一つに驚いて動揺してる。
これはOPで土掘って埋めてる、あれですね。
六花は一人、電車で戻ってる最中です。
人肌の温度は忘れていた寂しさを
たやすく解凍させてしまうから怖い。
一言も声を掛けずに帰った亮介に
意味分かんない、と胸中で恨み言。
どういうつもりなのか。
それにしても気になるのはあの電報みたいなメモ。
書きかけて消した竹冠が、どうにも気になる。
「まさかね」
いやそのまさかだよ奥さん。
篤の名前。
知り合った頃、携帯に登録する時、
竹、竹…と文字を探したものだった。
『これで困った時の強い味方出来た~』
登録して嬉しそうに笑顔を向ける六花に
篤は大袈裟だと返した。
クラスで一番、土や肥料に詳しいそうで。
「キングオブ園芸培養土オタク」
六花…やっぱり昔からちょっと変な子。
入学前の制作展で見た時から、
六花は篤のファン。
実際は佳作にも引っかからなかったらしいが
そんなの関係ないよよね。
六花は感動したんだ。
そういう感覚は分かるな。
篤の作品はデカくて図太いのに本人は一見すると
真逆な雰囲気。
『なぁ~んでか』
『…さぁ』
『実は見栄っ張り』
人を見透かすようなビー球みたいな眼が
篤はあれからずっと好きで、
死んだ今も好き。
-僕じゃもう絶対駄目だと
分かっていても。
企画展の時のグレーの絨毯みたいな所は
何の葉かと六花に訊かれた。
それが夏雪草。
所々に咲いてる白い花が星みたいで可愛くてと
六花が楽しそうに語る。
『なのにタイトルがタコ社長でしょ?
オレンジの薔薇の正体に笑っちゃったよ』
あぁこれ。
OPにも居ますよね、タコ社長。
材料費がなくて、あの時は自分の家の花壇から
使えそうなのを選んだ。
この薔薇が、今はあのアーチになってるヤツなのね。
だからこそ、六花はこだわるんだ。
また大きな薔薇を作りたいと思うわけなのだね。
病気で右耳が遠い篤に、いつも左から柔らかく
六花は話しかけた。
そこにも幸せを感じていたんだね篤。
-あの声が僕を呼ぶ事は
もう永遠に
無いのだけど…。
あぁ篤、貴方今フラワーアレンジ、作ってるのか。
亮介の手だけど、感性は貴方のもの。
見る人が見れば、そのセンスでピンと来るわよね。
OPにも出てくるこの籠盛りの作品。
この状態で作ったものだったのね。
他に好きな人が出来たのは当然のことだと
篤も理解はしてる。
-僕が、
僕の手で
君を…
喜ばせられる唯一。
この欲は誰のもの。
僕は何処?
我ながら執念って凄いや。
六花は喫茶店で悶々としてる様子。
いっそかけてしまおうかと
テーブルの携帯をぼんやり見つめる。
このままかけないで
明日いきなり店で顔を合わせるのは避けたい。
バイトの人とこんな事になるとは…
生きてると何があるか分からない、なんて
胸中でぼやいてる。
-私が、島尾君以外の人を好きになるなんて…。
脳裏によぎるスケッチブックと夏雪草の鉢植え。
-あの事も、
ちゃんとしなきゃな…。
その、あのことって言うのは、
篤の遺品を全部取ってあること?
その頃亮介は水底で植木鉢と格闘中。
ビクともしてません。
「ちょっと…なにこれ、
どんだけ重いパンドラの箱だよ」
それにしても何もない世界。
その理由は、作者急病の為…もとい、急死の為。
「なにそれ、王子のこと?」
「ご名答」
篤は見栄っ張りだったけど、
このスケッチブックの最終ページに、
いまわの際、短い手紙を書いては3回も破って捨てた。
それは遺言。
だけど相手が引くだけだと思い直して処分したつもりが
自分の死後、病室を片付ける際見つかって
それはそれは心残りだったようです。
「え?じゃあ、
ひょっとすっと、
それ解決すれば
成仏フラグ立つっぽくね?」
人魚店長にまじまじと見られて
ちょい赤くなる亮介が可愛い。
「物語の主人公は幸せにならなくちゃね。
問題は、誰が主人公か、という事よね」
篤が主人公で、篤が幸せになるのなら
亮介はこのまま消滅だぞー。
そんなの許せない~。
六花は親指姫の本を眺めながら14時まで待って
音沙汰なければ帰ろうと心に決める。
すると着信?あ、メールか。
亮介からですよ。
さぁ、中身篤、何を伝えたのか…。
だって本人はさっき、あんなものを作ってたし、
今、登山でもする格好で、店のシャッター閉めてるし。
ほんと、亮介の姿でやりたい放題ね。
手には夏雪草の植木鉢。
-しかし、まさかこんな形で自分の尻が
拭けるとはね。
皮肉にも程がある。
六花は走って戻ってきた。
路地に隠れて中身篤はやり過ごす。
シャッター開けるのをチラリと見届けて、
中身篤は何処かへと向かいました。
メールが遅い、というか電話しろと
文句言いつつ店を開けた六花は絶句する。
そこに立っていたのは、篤。
ゆっくり振り返って微笑む。
一瞬、魂がもう亮介から離れて成仏の前に
六花に見えたのかと思ったけど、
いや、今登山するよな格好してたのは
中身は篤に間違いないしな。
これはただの幻影でしょう。
幻影はすぐに消えて、六花の眼から涙が溢れる。
篤の幻影が見えた理由は店の床に置かれた
フラワーアレンジ。
それが彼のセンスだったから、でしょ?
-何処から、何処までが…
誰が、何なのか…
一体全体…。
机には葉月様宛ての領収書。
金額は
出世払イ
花代トシテ
更に付箋で代引キってね…。
でもこれは間違いなく、篤を感じるでしょうね。
-営業妨害だよ。
…タコ社長。
六花、気づきましたね。
さぁどうなることやら。
ED~♪
うわ、エンドカードここか。
切なっ…。
前回までの感想
#1
「夏雪ランデブー」#1 なにはともあれ、シュールよね。
#2
「夏雪ランデブー」#2 連ドラ見てる気分。
#3
「夏雪ランデブー」#3 幽霊らしくなってきた…ぶるる。
#4
「夏雪ランデブー」#4 ちょっと不安…。
#5
「夏雪ランデブー」#5 貸し出し期間どんだけ?
#6
「夏雪ランデブー」#6 悠一っさん、上手いなぁ。
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お手数ですがプラウザのコピーを利用してください。
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アニメ「夏雪ランデブー」公式サイトより。
あらすじ
葉月が好きだと告白した六花。葉月に体を借りている
島尾は、やりきれない思いを抱きながら六花を海へ誘う。
翌朝、先に発った葉月(中身=島尾)が残したメモに、
六花は島尾の影を感じ心が乱れる。
アバンは前回の最後のやりとりね。
篤が初恋で、付き合ったことあるのは篤だけ。
そんな六花の言葉を、中身篤はどきどきして
受け止めた。
でも続きがある。
「私…私も…葉月君が好き」
あげてー


六花、なかなか酷い女だね、キミも。
いやもちろん、コレの中身が篤とは知らないのだし
仕方ないけど。

OP~♪
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中身篤は帽子を取って、ちょっと顔を隠すように持つ。
-無駄な抵抗、悪あがき。
そんなことは、はなから承知。
結局身体を借りてまでして
何がしたかったんだ、僕は。
…震えてるのね。
やはりショックだよな。
-朽ちてもなお死に切れず…。
勇気出して告白したみたいな顔をしてるが
手を伸ばせば分かる。
期待している眼。
でもこれは亮介の手。
「ずるい顔」
声も。
確かにここに居るのに…。
って、何してるの中身篤!
首絞めようとしてた?
駄目だよ悪霊になっちゃー!!

驚いてる六花に、
「これから、時間ある?」
どこかへ連れて行くの?
「今日は君のこと…」
-独り占めしたい。
とは、口に出さず、
店長ではなく六花ちゃんと呼ばせてくれと告げる。
前に一度嫌がられたけど、
やっぱりしっくりくる呼び方が良い。
篤にとっては、そうでしょうね。
「一日だけでいいんだ」
一日経ったら、身体、返してくれるの?
返してあげてよね。
我儘ついでに半日時間も貰う事にしたみたい。
「空がたくさん見えるとこ、行こう」
半日デートして、それで心残りなくなる?
余計離れられなくなるのではないの?
ほんとに返してよねーっ。

その頃亮介は、赤い海の中。
知らない間に景色が変わったのは
篤が新たに絵を描いたからね。
-親指店長は…
どこ行った…。
親指店長か。ぷぷぷ。
はい、来ましたよ、親指店長じゃなくて
今度は人魚店長だけど。
人魚の動きが良いわね。
綺麗に泳いでる。
でも人魚って、上半身裸だもんな。
亮介、あわあわしてる。
即行でシャツ脱いで、顔背けて渡してるよ。
「勘弁して…」
あははは、見てられませんか~。
可愛いこと。
シャツを着た人魚店長が、
分かるような気がすると言う。
「王子が貴方を気に入ったわけ」
早速彼を思い浮かべて、
「はぁ~?」
声を上げた後で口を押さえて、がはがはしてる。
普通水中で声だしたら水飲んじゃうけど
ここはほんとの水じゃないから
溺れもしませんよ。
肉体は別の場所ですしね。
今、六花とデート中ですよ。
人魚姫は読んだ事無いから、
亮介はこの世界の設定は分かりません。
人魚店長は亮介の腕を掴み、
こんな事はいつまでも続かないと告げる。
「長引けば、悲しくなるだけ
それは…彼が一番知っている筈」
思い立つまま電車に乗って、海の見える場所まで
来ちゃった中身篤と六花。
こんなの六花は学生の時以来だそうよ。
「たまにはいいね、わくわくする」
「うん」
大人しいね、中身篤。
六花が誰と過ごしてるつもりでも
この際構わないらしい。
-姿形が変わっても
僕は君の…
一歩も傍を離れたくない。
亮介に何がしたいんだと訊かれた時、
六花を幸せにしたいんだと篤は返したよね。
『死んでるってのがほんとなら無理じゃん』
そうね、彼女には見えてないし、
篤は触れる事も出来ないわけで…。
今、こうして亮介の身体に入って、
触れる事は出来るけど、それは篤としてでは
ないものね。
病気も子供も店の事も、全部どこかで
諦め続けた篤。
-こんな僕にだって、
一つくらい譲れないものがあったって
いいじゃんか。
篤の事を考えると、確かに気の毒な人生だったし
一つくらい我儘聞いてあげたくはなるけど…
でも、生きてる誰かの人生奪って、
乗っ取ってしまうのは駄目。
それは許せないことよ。
海の家でご飯食べるか、この辺の美味しいものを
食べるか。
亮介ならさくさくスマホで探す所だけど
篤はそういうのわかんないよね。
六花に何が食べたいか訊くと、
牡蠣関係以外、と返る。
昔、潮干狩りに行った時、当たって災難だったから。
あっちゃ~っそれは亮介、知らない話のはずよっ。
六花は、ミホが話したのだと勝手に勘違いしてくれたけどね。
真っ赤になって恥ずかしがり忘れてと頼む。
「うん」
うん、の言い方が篤だよなぁ。
六花、なんで違和感感じないかな。
亮介がミホのこと、
「あの人…お喋りが過ぎるよね」なんて
言うわけないじゃん。
その牡蠣が当たった時のこと、
篤はよく覚えている。
食中毒で搬送されてひと晩入院することになり
篤の所へその日は顔を出せなかった。
思いがけず六花が不在で心細さを感じ、
篤は普段自分が味あわせてる不安感を思った。
翌日、退院するとすぐに照れ笑いを浮かべて
六花はやってきた。
そして引き続き最期の日まで、
篤がどんな姿になっても、
六花の表情は、崩れる事は無かった。
手が届くうちに崩れてくれれば
胸の一つも貸せたのにと篤は思う。
-御免ね。
もし生まれ変われたとしたら
僕はやっぱり
君と結婚したいな。
「結局エゴじゃん、旦那のさ」
こちらは亮介。
「本人が一番状況分かってるったって
存在がそもそも血迷ってるからね。
何しでかすか、皆目分からん」
ちょっとカリカリしてる?
「よくそんな相手に身体貸したね」
ほんとだよ。
でも亮介ったら、
「あのオッサン込みで引き受けるくらいの
覚悟はあんだよ」
すげぇよ、それが。
「なんでか知らんけど」
あんなに邪魔されてて邪魔以外の何者でもなさそうなのに
なんでそんな風に思えるの亮介。
「好いていてくれてるのね」
「そりゃあ…」
「王子の事」
そっちか。
「ちがうでしょーっ!俺は、アンタが!」
正確に言うと、アンタ、じゃないよね。
これは見た目六花だけど、篤が生んだ六花だから
六花の姿形はしていても、
六花の感情を持ってるわけじゃないもの。
「あぁそっか、店長に色ぼけなのね」
人魚店長も選ぶ言葉が変わってる。
そこらへんは、六花の性格通り。
篤が彼女をよく理解してるからな。
こちらは現実の方。
海岸に人は居るけど
まだ海開き前だからまばらです。
泳ぎたいわけじゃないからいい、と中身篤。
六花は暑ければ泳ぎたいようですが。
海の家はもうやっていて、花火も売ってる。
「待ってて」
中身篤が買いに走る。
ここ、江ノ島?
つり球思い出すなー。
って、もう夜じゃないですか。
ビール飲んで、花火もやった後なのね。
靴に砂が入ってジャリジャリ。
あれ、気持ち悪いよね。
気持ち分かる分かる。
「諦めてよ、海なんだし」
とか、
「海、静かでいいな」
とか。
声は亮介でも、選ぶ言葉も言い方も
まるまる篤なんだよなぁ。
閑散としていて怖い。
波の音まで怖い、不気味とかいいながら
六花は付き合ってる。
「六花ちゃん付き合いよすぎ。
本当に半日連れまわされてんだもん」
自分が連れまわしたのにね。
楽しかったと返す六花に、
こんなヤツ、どこがいいんだとぼやく。
「若いだけじゃんか」
「自分のこと言ってる?」
金も資格も無い、今時銭湯通いだなんて…ってさ、
六花にしてみれば、亮介が自分を卑下してる風に
見えちゃいますよ篤。
「僕が言うのもなんだけど、
六花ちゃんって男見る眼、無いと思うな」
篤も含めて、ですか。
中身篤が花火に火をつけると
六花の砂浜に置いた左手が少しスライド。
頬にゆっくりと近づく唇を、
中身篤は無言で、花火から眼もそらさずに
受け止める。
これは…辛いだろうね。
-別に驚かない。
これは必然だ。
そうね、もう止められないよね。
六花は亮介に気持ち動いてる。
-多分…僕以外は全て正しい。
無駄な抵抗、悪あがき。
そんなことははなから承知。
涙を一筋こぼしながら、
篤は亮介の唇を、六花へと近づけた。
乙姫旅館って…凄いネーミング。
って、ええーっ。

やっちゃいましたか、あなた達~。
ちょっ!亮介の知らないところで、
やっちゃうって…ちょい酷い。
まぁ篤的にもキツかったと思うけどね。
六花は亮介に身体を許したってことだからさ。
-もう…
誰にも取られたくないのに。
無理ね、死んでるんだもの貴方。
翌朝起きたら中身篤の姿は無くて、
ビックリして起き上がった六花が
まっ裸なのが生々しいね。
浴衣をいい加減に羽織って
テーブルに置かれたメモを見る。
午後電話スル。
葉月
葉月と書く前に竹冠かいて消してある。
つい、篤と書きかけたんだろうな。
でも自分の名前間違えるなんて変だし
これで少しは気づくかしら。
「この字…どうして…」
そうね、字体でも気づく所よね。
かなりクセのある字だし、
覚えてるかどうかわかんないけど、
亮介が書いた字は、履歴書見れば分かる。
見比べたら全然違うと分かる筈。
その頃中身篤は、店に戻り、2階の
自分の部屋を開けていた。
生前のまま何もいじらずに置いてある。
机も椅子も棚も本もそのまま。
「六花ちゃん、
僕の遺品まるっと残しちゃって
どんだけ僕のこと好きなのよ」
あら…声が福山さんだ。
傍に六花が居るわけじゃないから、
もう本人で行きますって感じ?
でも3年も自縛霊で留まってたなら
この部屋のことも分かってたんじゃないの?
初めて知ったような口ぶりよね。
並んでる植木鉢の一つに驚いて動揺してる。
これはOPで土掘って埋めてる、あれですね。
六花は一人、電車で戻ってる最中です。
人肌の温度は忘れていた寂しさを
たやすく解凍させてしまうから怖い。
一言も声を掛けずに帰った亮介に
意味分かんない、と胸中で恨み言。
どういうつもりなのか。
それにしても気になるのはあの電報みたいなメモ。
書きかけて消した竹冠が、どうにも気になる。
「まさかね」
いやそのまさかだよ奥さん。

篤の名前。
知り合った頃、携帯に登録する時、
竹、竹…と文字を探したものだった。
『これで困った時の強い味方出来た~』
登録して嬉しそうに笑顔を向ける六花に
篤は大袈裟だと返した。
クラスで一番、土や肥料に詳しいそうで。
「キングオブ園芸培養土オタク」
六花…やっぱり昔からちょっと変な子。

入学前の制作展で見た時から、
六花は篤のファン。
実際は佳作にも引っかからなかったらしいが
そんなの関係ないよよね。
六花は感動したんだ。
そういう感覚は分かるな。
篤の作品はデカくて図太いのに本人は一見すると
真逆な雰囲気。
『なぁ~んでか』
『…さぁ』
『実は見栄っ張り』
人を見透かすようなビー球みたいな眼が
篤はあれからずっと好きで、
死んだ今も好き。
-僕じゃもう絶対駄目だと
分かっていても。
企画展の時のグレーの絨毯みたいな所は
何の葉かと六花に訊かれた。
それが夏雪草。
所々に咲いてる白い花が星みたいで可愛くてと
六花が楽しそうに語る。
『なのにタイトルがタコ社長でしょ?
オレンジの薔薇の正体に笑っちゃったよ』
あぁこれ。
OPにも居ますよね、タコ社長。
材料費がなくて、あの時は自分の家の花壇から
使えそうなのを選んだ。
この薔薇が、今はあのアーチになってるヤツなのね。
だからこそ、六花はこだわるんだ。
また大きな薔薇を作りたいと思うわけなのだね。
病気で右耳が遠い篤に、いつも左から柔らかく
六花は話しかけた。
そこにも幸せを感じていたんだね篤。
-あの声が僕を呼ぶ事は
もう永遠に
無いのだけど…。
あぁ篤、貴方今フラワーアレンジ、作ってるのか。
亮介の手だけど、感性は貴方のもの。
見る人が見れば、そのセンスでピンと来るわよね。
OPにも出てくるこの籠盛りの作品。
この状態で作ったものだったのね。
他に好きな人が出来たのは当然のことだと
篤も理解はしてる。
-僕が、
僕の手で
君を…
喜ばせられる唯一。
この欲は誰のもの。
僕は何処?
我ながら執念って凄いや。
六花は喫茶店で悶々としてる様子。
いっそかけてしまおうかと
テーブルの携帯をぼんやり見つめる。
このままかけないで
明日いきなり店で顔を合わせるのは避けたい。
バイトの人とこんな事になるとは…
生きてると何があるか分からない、なんて
胸中でぼやいてる。
-私が、島尾君以外の人を好きになるなんて…。
脳裏によぎるスケッチブックと夏雪草の鉢植え。
-あの事も、
ちゃんとしなきゃな…。
その、あのことって言うのは、
篤の遺品を全部取ってあること?
その頃亮介は水底で植木鉢と格闘中。
ビクともしてません。
「ちょっと…なにこれ、
どんだけ重いパンドラの箱だよ」
それにしても何もない世界。
その理由は、作者急病の為…もとい、急死の為。
「なにそれ、王子のこと?」
「ご名答」
篤は見栄っ張りだったけど、
このスケッチブックの最終ページに、
いまわの際、短い手紙を書いては3回も破って捨てた。
それは遺言。
だけど相手が引くだけだと思い直して処分したつもりが
自分の死後、病室を片付ける際見つかって
それはそれは心残りだったようです。
「え?じゃあ、
ひょっとすっと、
それ解決すれば
成仏フラグ立つっぽくね?」
人魚店長にまじまじと見られて
ちょい赤くなる亮介が可愛い。
「物語の主人公は幸せにならなくちゃね。
問題は、誰が主人公か、という事よね」
篤が主人公で、篤が幸せになるのなら
亮介はこのまま消滅だぞー。
そんなの許せない~。
六花は親指姫の本を眺めながら14時まで待って
音沙汰なければ帰ろうと心に決める。
すると着信?あ、メールか。
亮介からですよ。
さぁ、中身篤、何を伝えたのか…。
だって本人はさっき、あんなものを作ってたし、
今、登山でもする格好で、店のシャッター閉めてるし。
ほんと、亮介の姿でやりたい放題ね。
手には夏雪草の植木鉢。
-しかし、まさかこんな形で自分の尻が
拭けるとはね。
皮肉にも程がある。
六花は走って戻ってきた。
路地に隠れて中身篤はやり過ごす。
シャッター開けるのをチラリと見届けて、
中身篤は何処かへと向かいました。
メールが遅い、というか電話しろと
文句言いつつ店を開けた六花は絶句する。
そこに立っていたのは、篤。
ゆっくり振り返って微笑む。
一瞬、魂がもう亮介から離れて成仏の前に
六花に見えたのかと思ったけど、
いや、今登山するよな格好してたのは
中身は篤に間違いないしな。
これはただの幻影でしょう。
幻影はすぐに消えて、六花の眼から涙が溢れる。
篤の幻影が見えた理由は店の床に置かれた
フラワーアレンジ。
それが彼のセンスだったから、でしょ?
-何処から、何処までが…
誰が、何なのか…
一体全体…。
机には葉月様宛ての領収書。
金額は
出世払イ
花代トシテ
更に付箋で代引キってね…。
でもこれは間違いなく、篤を感じるでしょうね。
-営業妨害だよ。
…タコ社長。
六花、気づきましたね。
さぁどうなることやら。
ED~♪
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うわ、エンドカードここか。
切なっ…。
前回までの感想
#1
「夏雪ランデブー」#1 なにはともあれ、シュールよね。
#2
「夏雪ランデブー」#2 連ドラ見てる気分。
#3
「夏雪ランデブー」#3 幽霊らしくなってきた…ぶるる。
#4
「夏雪ランデブー」#4 ちょっと不安…。
#5
「夏雪ランデブー」#5 貸し出し期間どんだけ?
#6
「夏雪ランデブー」#6 悠一っさん、上手いなぁ。
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