橘の部屋2

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これは過去の記憶のようですね。
"シェパード2"それが監視官時代の慎也のコードネームなのかな。
事件で犯人追ってるようですが、
"ハウンド4"佐々山が見つからなくて慎也が探してる。
慎也に通信してるのはギノ。
当時はこういうチームだったわけね。

一旦戻れとギノが命じますが、慎也は先へ進む。
顔には焦りの色。
『佐々山を連れ戻す!』
だが彼はその先で足を止め、驚愕に顔を歪める事となる。

変わり果てた佐々山の姿。
画が荒くてどういう姿なのかははっきり分からないが
オブジェのように、加工されている様子。
首の下に両手首が左右にあり
切断されて組み合わされたのだろうか。
まともな遺体ではない。

そこで慎也の眼は覚めた。
夢を見ていたのね。
これは忘れられる光景ではないわなぁ。
頭から離れず、何度も悪夢にうなされたことでしょう。

壁に貼ってある写真に視線が向かう。
慎也と一緒に映ってるその男が、
佐々山なんだね。

ああ、そうね。
さっきの遺体の顔だと
かろうじて分かるよ。

OP～♪

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朱のこと、頑張っている様子だと
局長が褒めている。
まだ経験が浅い分心得違いはあるものの
優秀な人材だとギノも評価。
「将来的には有望かと」

そうあってくれればいいがと局長。
「君の同期生のような残念な結末に
至る可能性も決してゼロではない」
残念な結果、ね。慎也のことか。

可能性もゼロじゃない。
朱も熱くなる所がありますからね。
その割りにサイコパスが綺麗なのが
気になるんだけど…。

監視官の職務は過酷。
多くの犯罪者、執行官達の歪んだ精神と直面しても尚
任務を遂行出来る不屈の精神が必要。
「君とて油断は禁物だぞ」
犯罪係数と遺伝的資質の因果関係はまだ科学的に
立証されていないが、裏を返せばまだ無関係だと
証明されたわけではないということ。
「君が父親と同じ鉄を踏むことないよう
心から祈ってるよ」

ギノの父親も監視官から執行官へと落ちたクチなのかな。
だからギノは慎也に対しても、必要以上にキツく当たったり
その手のことになるとピリピリするのか。

場面がいきなり女子高に移りました。
今回はここの生徒が関わる事件なんだなきっと。
シェイクスピアの『十二夜』を習ってるところだ。

授業もタブレット使ってやってるから、
授業聞いてる振りしてツイッターもやれちゃいますな。
葦歌がやりとりしてる女性はどうも先輩っぽいけど
残酷なのがお好きだそうで。
なるほど、今回事件が起きるなら、
犯人はこの先輩かな。
そして残酷といえば、笹山の事件。
あれとなんらかの繋がりがあるってところか。

ゲームセンター?と思ったら、秀星の部屋ですか。
料理作ってるー。

「で～もさ、なんでデータベースで調べないわけ?
監視官なら権限あるっしょ」
「ファイル閲覧したら狡噛さんにバレちゃうじゃない」
朱、ちゃっかりゲームで遊んでるし。
秀星とは随分馴れ合いになってきてますね。

「そんなにコウちゃんのことが気がかりなのかい?」
コウちゃん…。
秀星ったら、そんな風に呼んでるのか。

「それって恋?」
「あっはっはっはっは」
腹抱えてるし。

そういう秀星は恋したことあるのか。
人生の先輩なので、恋どころか
悪い遊びは一通り経験済みだそうですよ。
キッチンに置いてあるのは、どう見ても酒だが
朱にはジュースかと訊く。
その朱のリアクションに違和感感じたんですが、
この世界では中毒性が怖いからと
安全なメディカルトリップか
バーチャルしかないらしい。
マジですかー。
つまんない世界だな、そこ。(あ)

「それ、飲むんだよね?火ぃ付けるんじゃなくて」
あはは、そうね。
朱はとっつぁんの芸を見てるから。
あれ強烈だったよねー。

「こういうイケないお楽しみも、
今じゃ俺らの特権ってわけ」
執行官の彼らだから手に入るというか、
試せるって感じですかね。
一般市民は安全思考だから。

秀星が作った料理をつまみ食いして、
「ん!美味しい!!」
「これが本物の料理ってもんさ」
あー、そういえば朱が前に食ってた朝食、
宇宙食みたいでしたっけね。
あれは朱が選んでああなってるわけじゃなく、
この世界の常識なのか。
味気なくて嫌だなぁ。

秀星も酔ったら口が軽くなって喋っちゃうかも。
てことで朱も酒に付き合うことになりました。

朱ったら、グイグイ行ってますね。
秀星は肌をピンク色に染めてへろへろ。
ソファにもたれて自分が採用された時に
既に慎也は下ろされていたから、
詳しくことは分からないとぼやく。

「なぁんかその時コウちゃんの部下だった執行官が
殺されちまったって話だけど!」
あ、執行官だったのか佐々山。
監視官の部下なのかと思ってた。

佐々山は犯人を追っていて
他の被害者と同じ手口で殺された。
「そりゃもう酷いモンだったらしいよ」
うん、あれはキツい。

それで慎也はおかしくなり、
犯罪係数ぶっちぎってしまった。
無理も無い話です。

迷宮入りとなったその事件を
慎也は未だに調べ続けている。
そうね、慎也の中ではその事件、
まだ終わってないんだよね。

「つかさ…朱ちゃん、なんでそんな酒強いわけ?」
いや、君が弱いんじゃないのか?
あ…ボトル3本目か。
そりゃそこそこ強いか。

「いや、縢君が弱すぎ」
ほら言われた。ぷぷぷ。

今度は志恩に聞き込みですか。
彼女は覚えてました。
「そりゃ忘れられるわけないわ、標本事件は」
死体に樹脂を浸透させて保存可能な標本にする技術、
プラスティネーション。
それを活用した猟奇殺人事件だったそうだ。

ファイルを開いて志恩が画像見せると、
朱は思わず手を口を覆う。
バラバラに切り開いた遺体を
プラスティネーションで標本にして
街のど真ん中に飾り付けた。
盛り場を飾るホログラムイルミネーションの裏側に。

何千人という通行人が環境ホロを眺めてるつもりで
実はその下に隠れているバラバラ死体と対面していたわけで
パレた後のエリアストレスは4レベルも跳ね上がった。

食事中だった弥生に朱は謝りますが、
「ん?なにが?」
全然平気みたいです。
「弥生はこの程度じゃ萌えないわ。
もっと激しくて情熱的なのがお好みよ」
うっわー…。
やっぱそういう関係?貴女たち。

弥生がサクッと続きを促してる。
そっちの立場は弥生が上か。ふふ。

明らかに専門家の仕業だったから、捜査の焦点も
薬学、化学のエキスパートに絞りこまれたが
その途中で佐々山が犠牲となった。

全然別件で捜索願いが出ていた高校教師のアパートから
プラスティネーションの樹脂が見つかり
その藤間幸三郎が失踪したとたん犯行が止まったため
彼がクロってことになったが状況証拠だけなので
実際の所は迷宮入り。

藤間の左目下のホクロを
やたらクローズアップしてましたが…。
伏線ですかね。

藤間には化学の素養は無かったから
問題の樹脂を誰が調合したのか謎のまま。
「共犯者が居たってことですか」
そもそも用途を承知の上で樹脂を作ったのかどうか
それすらも分からないのであれば
共犯と呼んでいいものかどうか。

入手経路も謎のまま。
今となっては神のみぞ知る、ですか。

「ちゅる…」
弥生…。(汗)

ゆき、香織とランチデート?
朱ったら酷い顔してますよ。
相変わらず苦労してるみたいねと言われて、
「んー分かるー?」
その顔見て分からないヤツいないと思うぞ。

慎也にずっと振り回されてると朱は言うけど
ちょっと違わない?
キミが勝手に彼のこと気にかかって
悶々としてるだけで
慎也は別に振り回してはいないぞ?

慎也も昔は優等生だったと知ると
「もしかして…だけどさ。
貴女の部下と貴女、
本当は良く似てるんじゃない?」
ほぉ…結構鋭いわね、この娘。

あ、ギノから連絡だ。
朱は急ぎの仕事、と席を立つ。
会ったばかりで、食事も手をつけた所で
そんなに食べてないのに…。

さっきの女子高、行方不明者が出てるようです。
不審に思ってるこの子、消されなきゃいいけどね。
ええっと…EDのクレジットによると、美佳?
おおっ佐倉さんじゃん。
気づかなかったよ御免、蛍。

この学校は、多感な思春期の少女を社会から隔離して
サイコパスを曇らせないよう温室栽培する
というのが売りらしい。
だから臭いものには蓋をする。

それを聞いて怖がってるのは、加賀美。
「怖い噂だけならもっとあるよ
昔、この学校にいた先生の一人に実は…」
あぁそれ、眼の下にホクロのある先生ですね。

おおっと、食堂内が急にざわめきだしたと思ったら
王陵先輩のお出まし。
ちらっと見てもらっただけで、生徒達はときめいてますよ。
人気者のようですな。
でも美佳は、ちょっと彼女が怖いのだという。
「眼が…ね。時々、空ろなんだ。
ここじゃない、
別次元を見つめるような眼をする」
なんて言ってたら、すぐ後ろに立ってますよ。
聞かれたんじゃない?今の。

今時、クラブ活動のある学校は珍しいのだから
どこにも入ってないのは勿体無い。
璃華子は美術部の部長なのか。
良かったら遊びに来てと誘う。
「あと霜月さん、ぼんやり考え事をすることはあるけど
別次元を見ているわけじゃないから。
宇宙人じゃあるまいしね」
ひぃーっ怖っ!
言った本人、美佳にではなく、
自分に興味ありそうな加賀美に弁解するのがまた…。

璃華子が美術室で描いてる絵。
デザインが佐々山の死体達と似てますね。
佐々山のあれも、キミの作品かい?

失礼します、と葦歌が美術室の扉を開けた。
頬染めてますね。
皆、憧れの眼で見てはいますが、
葦歌の場合は、本気で璃華子らぶっぽいなー。

葦歌はどうも母親の再婚相手から
いやらしい目で見られたり、
不在時に部屋の中に入られていたりしてるようで…。
でも実の父の残した借金の返済の為には、
その再婚相手に頼らなければいけない。
そんなこんなで葦歌の色相は雲ってしまってる。
このままでは…とぼろぼろ泣きながら訴える

「んふ…」
璃華子の口の端がうっすら上がる。
怖い怖い。
この子をアートにするのね。

望む通りの人生を選べない、
その辛さは分かると告げる璃華子。
「今の時代、誰もがシステムによって決められた
適正に沿って押し付けられた幸せだけで
満足するしかない。
自分が本当に望んだ夢を叶えることも出来ずに」
こくこくと大きく頷く葦歌。

本当に望む姿
本当の自分の価値
それを確かめてみたいとは思わないか。
「私なら教えて上げられる。
葦歌さんの中に隠れている本当の美しさを」
でも、彼女がそれを実感することはないでしょ。
アートが完成した頃、葦歌の魂はそこに無い。
満足するのはきっとキミだけ。

璃華子は葦歌を抱きしめる。
「シェイクスピアの話、続きをしましょうか」
璃華子が好きなのは、タイタスの娘ラヴィニア。
父のせいでトラブルに巻き込まれて
的に性的暴行を受け、舌を切り取られて
両腕も切断される。

これは俺の命より可愛い小鹿だった。

「可哀想に、ラヴィニアは自分の父に殺される」

なるほど。
葦歌は境遇がラヴィニアととても似ているのね。
だから璃華子は彼女を選んだのか。
葦歌は、そんな姿にされるわけですね。

璃華子は、真綾さん、葦歌は茅野さん。
相変わらず贅沢ですねぇ。
璃華子はまだ今後も出てくるでしょうけど
葦歌はたったこれだけの出番で茅野さんとは。

お、金原また登場ですか。
ギノが尋問中のようで。

人間に出来て動物に出来ないことは山程ある。
そのうちの一つが安全制御。
人間はどんなものにでも安全装置を付けて来た。
「執行官にも監視官という安全装置がついている」
へー、安全装置なのか。
安全装置になってない子も居ると思うんだが。

金原が使っていたドローンにも特に厳重な
安全装置がついていた。
絶対に安全だった筈のドローンに、
殺人行為を実行させたメモリーカード。
「君は何処で入手した」
あー、なるほど。

つまりそれぞれの事件は一見無関係に見えて
実は黒幕は全部槙島っていうことなんだな。

金原の使ったセーフティーキャンセラーと
御堂のホログラフクラッキングのソースコードは
断片しか回収出来なかったが、明らかに類似点があると志恩。
「同じプログラマーが
書いたって線に、
私は今日つけてるブラジャーを
賭けてもいい」
「いらねーよ」
ぷぷぷ。

御堂は確かにソーシャルネットのマニアではあったが
公共のホロに干渉出来るほど高度なハッキング技術は
無かった。
金原も御堂も電脳犯罪のプロからバックアップを
受けていたのは間違いない。

「しかし肝心の金原の供述がこれじゃあなぁ…」
とっつぁんが渋い顔をさらに渋くさせる。
メモリーカードは、ある日いきなり
金原宛に郵送されて来たそうで。
送り主の名は無く、ただあの工場に恨みがあるから
一緒に滅茶苦茶にしてやろうってことだったらしい。

愉快犯にしては悪質だと朱。
「そもそも金原が殺人を犯すと
送り主はどうやって予測出来たんだ?」
ギノの疑問ももっとも。
でも、とっつぁんも職員の定期健診記録だけで
金原に的を絞ったわけですから
同じ真似が出来るヤツがいたら
それも可能と慎也は言う。
「あの診断記録は部外秘だったわけじゃない」

ではソイツが御堂達を手伝った動機は?

「動機は金原と御堂にあった。
ヤツはきっとそれだけで十分だったんだ」
もう相手が誰か分かった上での言葉だね慎也。

「殺意と手段、本来揃うはずのなかった2つを組み合わせ
新たに犯罪を創造する。それがヤツの目的だ」
ヤツ…槙島ですね。

それだけ言うと席を立ち、自身の部屋へと向かう。
ギノが後を追って部屋に入りました。
慎也が何を思ってあんな言葉を吐いたのか
ギノは分かってるわね。

あの事件と同じ。
ただ殺意を持て余していただけの人間に手段を与え、
本当の殺人犯に仕立て上げているヤツがいる。

あの時は特殊樹脂だが
今度はプログラムのクラッキングツールだ。
全然違うとギノは否定しますが、
技術屋と周旋人がまた別なのだと慎也。
「人を殺したがっている者と、
その為の道具を作れる者とを
引き合わせているヤツが居る。
ソイツが本当の黒幕だ」
これまでの情報でそこにまで至るのは、さすがだわ。

「いい加減にしろ!お前は居るかどうかも分からない
幽霊を追いかけているんだ」
ギノには見えてないんだね、槙島の影が。

「佐々山は突き止める寸前まで行った。
アイツの無念を晴らす。その為の三年間だった」
慎也…。

翌朝、中央噴水塔のホロにノイズが出ていると
清掃員が連絡を入れている。
確認の為、噴水ホロを停止してもらうと…。

中央にオブジェ。
「うわっ気持ち悪りぃ、人形か?」
あぁきっと、葦歌ね。

悪趣味過ぎるが、美術品か何かなのかと
眉を寄せる清掃員達。
「よく見たら、凄いリアルですよねぇ。
凝ってんなぁ」
いやリアルだし、それ。
後で知ったら貴方のサイコパスも濁るでしょうね。

頭部を切断して裸体の腹の上に接合してあり
薔薇の花が口に押し込まれてる。
ラヴィニアは舌を切り取られたんですものね。
このアートのタイトルは
タイタスの娘ラヴィニアなのでしょう。
これはラヴィニア役に抜擢された葦歌の顔。

これの報告があがれば、
きっとじっとしてられなくなるでしょうね慎也は。

璃華子は美術室で葦歌を描いてる。
絵の中の彼女は晴れやかな顔だ。
彼女を救ってあげたのだと満足してる?璃華子。

「辱めを受けた命から解放されて
ラヴィニアは幸せだったと思うかい?」
聖護、やはり絡んでましたね。

「娘が辱めを受けた後も生きながらえ
その姿を晒して悲しみを日々新たに
させてはなるまい、でしたっけ?　槙島先生」
先生だとー!?　

美しい花もいずれは枯れて散る。
それが命あるもの全ての宿命。
ならばいっそ、咲き誇る姿のまま
時を止めてしまいたいと思うのは無理も無い話。
…って、思うのは勝手ですけども
殺すなよ、勝手に。

「だがしかし、
もし君が彼女を実の娘のように
愛していたと言うのなら
君はあの子の為に流した涙で
盲目になってしまうのかな」

「あら、それは困りますわ。
だって私、これからももっともっと
新しい絵を仕上げていかなくては
ならないんですもの」
怖いよー。

もっと作品作るつもりなんだな。
今度は興味持ってるらしい加賀美なのか
邪魔になりそうな美佳なのか。
でも被害者があの学校の生徒ばかりになると
捜査の手が入り、やりづらくならないかな。

それにしても聖護が教師とはね…。

ED～。

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次回も楽しみです。


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前回までの感想
#1
「PSYCHO-PASS」#1【犯罪係数】朱が嫌いになるのも計算?
#2
「PSYCHO-PASS」#2【成しうる者】慎也の印象が違ってました。
#3
「PSYCHO-PASS」#3【飼育の作法】面白くなってきました♪
#4
「PSYCHO-PASS」#4【誰も知らないあなたの仮面】
　子安さんが子安さん過ぎる(笑)。
#5
「PSYCHO-PASS」#5【誰も知らないあなたの顔】やっぱりね。

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